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震災10年の三陸を歩いて/下 海に空に大地にしのぶ

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 3月11日は朝から穏やかだった。岩手県釜石市の釜石港の岸壁で高齢者の一団に会った。生きがい人形劇団「どっこいしょK」のメンバーが、津波で犠牲となった友人らや10年前に流された操り人形を供養しようと般若心経を唱えた後、供養のまんじゅうを並べ、花々を海に投げ入れては手を合わせていた。団員の大半は80代、90代だ。座長の千葉勝美さん(94)は「近年は、心の病を抱える人たちへのボランティア上演が多いんですよ。生かされた命ですからね。まだまだ支える側でがんばりますよ」と海原を見つめた。

 釜石市の市街地は人通りが少なかった。駒木山不動寺(釜石市駒木町)の僧侶、森脇妙紀さん(58)が13年11月11日から月命日に欠かさず続けてきた歩き供養をしていた。遺体が見つかった地点で合掌し、道すがらに追悼を頼まれた場所でお経をあげていく。釜石市大町の路上では、近くで商いをしていて犠牲になったラーメン店や菓子店の店主らを追悼しようと酒店店主らが手を合わせていた。「『逃げろー』って何度も言ったんだ…

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