
患者の死亡事故について、医療機関に原因調査や第三者機関への報告を義務づけた国の医療事故調査制度が始まって5年を迎えた。責任追及ではなく再発防止を目的に調査し、遺族にとっても真相究明のための民事裁判を起こさなくてすみ、負担軽減につながると期待された制度だ。しかし、現状は病院側が報告対象の事故と認めず、遺族が調査を求めても実施しないケースが相次ぐ。私は第三者機関の「医療事故調査・支援センター」が遺族の声をくみ取り、調査につなげる仕組みが必要だと強く訴えたい。
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