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ミャンマークーデター

ミャンマー国軍がクーデターを起こし、アウンサンスーチー氏らを拘束。市民や国際社会からは抗議と批判が相次いでいます。

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「制裁、今後検討」日本政府の回答に在日ミャンマー人「絶望」

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国会内での緊急集会で、反独裁の象徴である「3本指」を掲げて抗議の意思を示す出席者ら=東京都千代田区で2021年4月2日、佐藤慶撮影 拡大
国会内での緊急集会で、反独裁の象徴である「3本指」を掲げて抗議の意思を示す出席者ら=東京都千代田区で2021年4月2日、佐藤慶撮影

 政府は2日、在日ミャンマー人でつくる団体などが提出していたミャンマーへの対応を巡る公開質問状に対し「制裁を含む今後の対応については事態の推移や関係国の対応を注視し、何が効果的かという観点から検討する」などと回答した。国軍によるクーデターの発生から2カ月が経過し、欧米が制裁を科す中、具体的な措置への言及はなく、在日ミャンマー人からは「いつまで検討するのか」「絶望している」などと批判が相次いだ。

 公開質問状は在日ミャンマー市民協会と国際人権NGO「ヒューマンライツ・ナウ」が共同で提出した。それに対し、外務省担当者らはこの日、国会内であった緊急集会で答えた。

 同省は治安部隊の発砲で多数の死傷者が生じている現状について「強く非難する」との考えを改めて強調し、暴力の即時停止や被拘束者の解放などを要求していると説明。ただ、欧米などが個別に制裁を科すなか、今後の対応を問われると「事態の推移や関係国の対応を注視し、何が効果的かという観点から検討する」と述べるにとどめた。また、防衛大学校に国軍の士官候補生6人が留学していることを明らかにしたが、これについても「事態の推移を注視し、検討する」と繰り返した。

 国軍がクーデターの理由として挙げる2020年11月の「総選挙での不正」については「国内外の選挙監視団が見守るなかで、おおむね平穏に選挙が実施された」と回答。一方、軍事政権に対抗するため、民主勢力で構成する連邦議会代表委員会(CRPH)を国家機関として認めているかとの問いには「さまざまな主体とやりとり、働きかけをしてきているが、具体的な内容は今後の対応や関係者の安全に影響を与えうるため、答えを差し控える」と言及を避けた。出席者からため息が漏れた。

 同協会のレーレールインさんは「日本にすごく良いイメージを持っていたが、今の回答を聞いてすごく残念だ」と落胆し「(回答は)全部、検討するとなっているが、いつまで検討するのか」と詰め寄った。別のミャンマー人女性は「残念ながら曖昧な言葉でとても絶望している。具体的な行動をして、国軍に圧力をかけてください」と訴えた。【佐藤慶】

【ミャンマークーデター】

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