なぜ2万人分も不足? 東海第2原発の避難所、「ずさん算定」の経緯

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東海第2原発(手前)=茨城県東海村で2018年7月3日午後1時34分、本社ヘリから丸山博撮影
東海第2原発(手前)=茨城県東海村で2018年7月3日午後1時34分、本社ヘリから丸山博撮影

 日本原子力発電東海第2原発(茨城県東海村)の事故に備えた広域避難計画で、避難住民を受け入れる避難所が現時点で2万人分も不足していた。茨城県が2013、18両年に実施した避難所調査で、収容人数の過大算定が繰り返されたためだ。このずさんな事態はなぜ起きたのか。【日野行介、三上健太郎】

茨城県と市町村「三重のミス」

 「うちは避難所の収容人数が過大算定だった」。東海第2の30キロ圏外にある茨城県内の6市町村は、毎日新聞の取材に次々にこう認めざるを得なかった。

 発端は、東京電力福島第1原発事故から2年後の13年、東海第2の避難計画を作るため、県が県内市町村の避難所を調査したことにさかのぼる。県は30キロ圏外の市町村からの回答を受け「避難者1人あたり2平方メートル」を基準に収容人数を算定した。ところが、18年9月の県議会で「一部自治体で、避難者が滞在できないトイレ・倉庫などの『非居住スペース』が含まれている」と疑問視された。

 県は翌月に再調査を余儀なくされ、「非居住スペースを除外した避難所面積を回答」するよう、市町村に指示した。再調査の結果、1万8000人近い避難所の不足を確認。県はこの結果を伏せていたが、毎日新聞の今年1月の報道を受けて「そのうち1万人以上の不足を解消した」と火消しに追われた。残る6900人分の不足については、3月22日の県議会で「(いずれ)受け入れができる見込みだ」と釈明した。

 だが今回発覚したのは、18年の再調査で、その1万8000人の問題とは別に少なくとも6市町村で大規模な過大算定があり、それを県と各市町村がそろって見過ごすというお粗末な事態だ。6市町…

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