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私が思う日本

東京に駐在する外国メディアの特派員たちが見た日本の姿を伝えます。

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先進国・日本の「ITアナログ文化」 全角・半角、ファクスの苦

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日本語のキーボードに特有の半角全角キー
日本語のキーボードに特有の半角全角キー

 東京に駐在する外国メディア特派員の目に、私たちの社会はどう映っているのだろうか。韓国、フランス、米国、バングラデシュの個性豊かな記者たちがつづるコラム「私が思う日本」(原則日曜日に毎日新聞デジタルに掲載)。初回は朝鮮日報(韓国)の李河遠・東京支局長が、日本のパソコン文化を取り上げる。

朝鮮日報 李河遠・東京支局長

 1月のことだ。私を含め韓国人4人が集まったある会合で、日本での生活が話題になった。海外勤務が初めてだというAさんは、3年間の駐在員生活で、韓国より経済規模の大きい日本で人脈を広げられたことに感謝していた。また、日本のあちこちを旅行し、国土の広さに驚いたという。「支社長として再び日本に戻ってくるのが夢だ」とも語った。

 その一方で、とても不便だったことが一つあると言い、先進国にふさわしくないデジタル文化の遅れを残念がった。特に、パソコンで予約フォームなどを作成する際に「全角」と「半角」を区別して入力するよう求められることに首をひねった。

 すると、同席していたBさんも自分の経験を口にした。IT業界で働くBさんは、日本側の注文を受け、韓国の本社に「インターネット決済プログラムを作ってほしい」と依頼した。

 その際、プログラミングする時には全角記号と半角記号が必要だと説明した。だが、韓国のプログラマーは「煩わしいのになぜそんなものが必要なのか」と、それを理解できなかったという。

 駐在員Cさんは、2度目の日本勤務だった。だが、やはり彼も「全角」「半角」の壁を乗り越えることはできなかったと打ち明けた。

 この日の会話は、約3年前の出来事を思い起こさせた。東京に赴任する私のソウルでの送別会で、元東京支局長の一人が自身の経験を語りながらこう断言した。…

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