東京都の抗議、見せしめか・当然か カンニング竹山さん誤認発言

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新型コロナウイルス対策への都民の不満は根強い。記者会見する東京都の小池百合子知事=東京都庁で2021年3月5日午後9時38分、喜屋武真之介撮影
新型コロナウイルス対策への都民の不満は根強い。記者会見する東京都の小池百合子知事=東京都庁で2021年3月5日午後9時38分、喜屋武真之介撮影

 タレントのカンニング竹山さんが生放送のテレビ番組で、東京都の広報動画の制作費用について誤った発言をし、放送時間内に訂正した。だが、東京都側は「訂正内容は都民に十分に伝わっていない」として、竹山さんの所属事務所と番組を放送したTBSに抗議している。過剰とも言える東京都の対応について、元上智大新聞学科教授でメディア文化評論家の碓井広義さんは小池都政への批判を封じるための「見せしめの抗議」だと批判する。一方、「芸能人・芸能事務所の法務と税務」の共著もある石井逸郎弁護士は、「表現の自由が守られることは大前提」としながらも、発言の影響力から「ある程度の抑制が必要」と理解を示す。どうやら、このバトルは一刀両断には斬れない難問のようだ。【生野由佳、大野友嘉子/デジタル報道センター】

「動画1本に4.7億円」番組後半で訂正

 問題になったのは、3月28日の生放送番組「アッコにおまかせ!」(TBS系)内での竹山さんの発言。小池百合子都知事らが出演する広報動画の制作について、竹山さんは「全部じゃないけど、そのうちの1本に4・7億円がかかっている。血税でできているんですよ」などと発言した。だが、その後「(東京都の)広告全体の経費でした」などと番組内で訂正し、謝罪した。

 しかし、東京都は放送終了後、TBSと竹山さんが所属する事務所「サンミュージック」に発言の誤りを指摘し、事実に基づいた報道をするようにと申し入れた。

 一連の経緯を夕刊紙「日刊ゲンダイ」が4月1日にネット版で報じると、SNS上でさまざまな意見が飛び交った。

 <行政が一個人にこんなことしては言論封殺、都政はそんな常識すら失われているのか>

 <どんどん言論統制に近づいてないか>

 元都知事の舛添要一さんも「番組内で数字の単純ミスを直ぐに訂正したにもかかわらずだ。竹山は、最近は小池都政の問題点を厳しく指摘しているので、目障りなのだろう。言論を封殺する全体主義国のような反応だ」と投稿した。

 一方で、竹山さんの発言の影響力から都政を擁護する声もあった。

 <ユーチューブ1本の制作費に4・7億円の血税かけてる発言は、あまりにも軽率すぎ>

 <(竹山さんは)社会的な影響力があるのだから、発言にはもっと気を付けるべき>

都「伝わっていないから申し入れ」

 東京都に取材を申し込むと、政策企画局の担当者は「(竹山さんが)発言を訂正した事実は把握しています。それで…

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