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池江璃花子、実戦復帰8カ月「第二の水泳人生」で語ったこと

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公開練習で笑顔を見せる池江璃花子選手=日大三軒茶屋キャンパスで2021年2月26日(代表撮影)
公開練習で笑顔を見せる池江璃花子選手=日大三軒茶屋キャンパスで2021年2月26日(代表撮影)

 白血病で長期療養していた競泳女子の池江璃花子選手(20)=ルネサンス=が、3日開幕の日本選手権(東京アクアティクスセンター)で4種目に出場する。昨年8月に実戦復帰して以降、レースを経るごとに復調し、東京オリンピック代表選考を兼ねた舞台に戻ってきた。プールで楽しげに泳ぐ8カ月の軌跡を池江選手の言葉で振り返る。

「第二の自分の水泳人生の始まりかな」

 2020年8月29日 ヒロインがプールに戻ってきた。東京都特別水泳大会(東京辰巳国際水泳場)の女子50メートル自由形に出場。病名公表後初のレースで、19年1月以来1年7カ月ぶりだった。26秒32で5位。同種目の日本学生選手権(インカレ)参加標準記録(26秒86)を突破する泳ぎを見せ、レース後に涙を見せた。

 「すごく緊張して、楽しかったのももちろんだけど、1本終えてほっとしました。(レース後)マネジャーさんが目の前に立っていた。自分の一番つらかった時期を知ってくれていたので、うるっときている姿を見てもらい泣きしました。目標が26秒8で、そのタイムを大幅に更新していい形でスタートできた。この場所で泳げたことに、自分のことだけど感動しました」

 「第二の自分の水泳人生の始まりかなと思う。病気から回復して1発目のレースで、1年半の悔しさをぶつける機会になると思っていました。ラスト15メートルで初めてちらっと横を見て、ひょっとして出ているんじゃないかなと。ここは負けたくないと思って出し切りました。一番の目標は(24年)パリ五輪に出場すること。パリに向けて体を戻していければというのがモチベーションです」

 10月1日 復帰第2戦はインカレの50メートル自由形。闘病中だった前年大会は一時退院し、3日連続で会場に駆けつけて声援を送った。予選を25秒87で突破し、決勝は25秒62で4位だった。

 「インカレを目標に頑張ってきたので、感慨深かった。泳ぐ前から感情がわき上がってきました。25秒8が出たらいいなと思っていて、予選から出た。出し切った感があったので、決勝は予選みたいに変な緊張感もなく、気持ちよく泳げました。4番という結果はすごく悔しいですが、今の段階では上出来すぎるかなと思う。思ったより速いタイムで驚きました」

 「(8月29日の)東京都の試合の前は不安の方が大きかった。恥ずかしさというか、自分が細い体で、前と違う自分を見せるのが恥ずかしいのもありましたが、今回は楽しみの方が強くて、自信があってポジティブな試合になりました。まだまだこれから長いし、自己ベスト(日本記録の24秒21)から1秒以上遅れている。(闘病後の)第二の人生として自己ベストを出して満足感はあります」

東京五輪へ「チャンスあるかな?」

 21年1月23日 東京辰巳国際水泳場で行われた北島康介杯で、個人種目では初となる100メートル自由形に出場した。55秒35で4位。レース直後は「あー、悔しい」と素直な言葉も飛び出した。

 「18年の北島杯で日本記録の52秒79を出していたので、正直、思い入れはあって。だいぶ悔しかったです。過去の映像をレース前に…

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