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第79期名人戦

渡辺明名人に斎藤慎太郎八段が初挑戦する第79期名人戦を特集します。棋譜中継は「棋譜・対局結果」からご覧いただけます。

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将棋

第79期名人戦A級順位戦 斎藤慎太郎八段-佐藤天彦九段 第41局の6

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闘争本能

 [先]3四桂が巧妙な中合いだった。[後]6一飛と角を取られても、[先]4二桂成と金を取り返して詰めろがかかる。佐藤も追うように1分将棋。

 双方、前傾姿勢で懸命に読む。斎藤にとっては、挑戦権がかかる大一番だったが、すでにそのことを忘れたかのように、盤上に集中していた。序盤はプロ棋士の品格ある振る舞いだった斎藤も、いつしか将棋指しの闘争本能が目覚めていた。荒ぶったような肩の怒らせ方が格好よかった。

 佐藤にとっては挑戦も降級も絡まない、まさに順位戦だったが、気力を振り絞って必死に戦っていた。「相手の大事な一番こそ、全力で負かしにいく」というのは有名な米長邦雄永世棋聖の勝負哲学。注目度の高い一戦で不甲斐(ふがい)ない将棋は指せないという意識は持っていただろうが、佐藤もまたそんな背景とは無関係に、将棋指しとして本能のまま戦っていたように感じた。

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【第79期名人戦】

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