元「怒羅権」初代メンバーが受刑者の更生支援に取り組む理由とは

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インタビューに答える汪楠さん=千葉県市川市で2021年1月22日、長谷川直亮撮影
インタビューに答える汪楠さん=千葉県市川市で2021年1月22日、長谷川直亮撮影

 暴走族グループ「怒羅権(どらごん)(チャイニーズドラゴン)」の初代メンバーだった男性が、刑務所で暮らす受刑者に本を送り、罪を犯した人たちの社会復帰を助ける活動を続けている。壮絶な半生を歩み、多くの犯罪にも手を染めた汪楠(ワンナン)さん(48)=東京都江戸川区=だ。彼が、受刑者の更生支援に取り組む理由は何なのか。【岩崎邦宏】

「この人なら信用できる」

 「出所したら江戸川区の事務所へ来てください。すぐには働けないと思います。生活保護を検討してはどうですか?」。2020年2月、汪さんが網走刑務所(北海道網走市)で受刑中だった男性(38)に宛てた手紙の文面だ。

 男性は特殊詐欺事件で現金をだまし取ったとして15年に詐欺容疑で逮捕、起訴され、懲役5年の実刑判決を受けた。逮捕までの6年間、被害者の元へ現金などを取りに行く「受け子」として全国を転々としていた。

 15年に汪さんが受刑者に本を送る活動を始めたことから知り合い、手紙のやり取りをするようになった。男性は満期出所を1カ月後に控えた20年12月、汪さんにこう手紙を送った。

 「来月には外です。本当に、出所後、行く宛がないので、家が決まるまで宜しくお願いします。一日も早く生活保護を受け、家を見つけたいと思っています。今すごく不安になっています。も…

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