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コロナ禍の狂騒に何思う 筒井康隆さん最新作「ジャックポット」

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新刊「ジャックポット」では「新たな実験もやっています」という筒井康隆さん=新潮社提供
新刊「ジャックポット」では「新たな実験もやっています」という筒井康隆さん=新潮社提供

 さまざまな思考実験と言語の技法を試み、読者をあっと驚かせる小説を世に送り出してきた作家、筒井康隆さん(86)。「今までにやってきたいろんな実験を集大成したつもり」という最新作「ジャックポット」(新潮社)は、生も死も真面目も下劣もすべてのみ込む圧巻の短編集だ。「不良老人」を名乗る作家はデビュー61年を迎えた今、何を思うのか。

 「さいわいステイホームが成立する職業です。できるだけ外へ出ず、家でパソコンに向かっています」。新型コロナウイルスの感染者数が再び急増し始めた3月末、筒井さんはメールでのインタビューに応じた。表題作は、次々繰り出すリズミカルな言葉の渦でコロナ禍の狂騒を奏でる物語。「マスコミが騒ぐほどコロナは恐ろしいものではないのですが、てんやわんやの世界の方が、こんな作品を書くのには都合がよろしい」

 妄想とない交ぜになった現実と、その後の終末世界を描いたSFの2部構成。<新型コロナは世…

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