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海外特派員がそれぞれの赴任先の「街角」で感じたことを届けるコラム。

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幸福のアラビア カイロ支局・真野森作

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伝統衣装姿で「故郷が恋しい」と話したイエメン人の元記者、ハムダン・ナセルさん。エジプトへ逃れて3年になる=カイロで2021年3月15日午後、真野森作撮影
伝統衣装姿で「故郷が恋しい」と話したイエメン人の元記者、ハムダン・ナセルさん。エジプトへ逃れて3年になる=カイロで2021年3月15日午後、真野森作撮影

 かつて「幸福のアラビア」と呼ばれた国がアラビア半島南部にある。豊かな農地と交易港がそろい、3000メートル級の山々もそびえる。紀元前にはシバ王国が栄えた。長引く内戦に苦しむイエメンのことだ。

 「文明は水のあるところに生まれると言います。イエメンでは古代からダムに水をためていた。アラビア語発祥の地との説もあります」。エジプトで暮らす元記者のハムダン・ナセルさん(39)は生き生きと故国を語る。

 首都サヌアなど広域を支配する親イラン武装組織「フーシ派」の迫害から逃れ、カイロへ移って3年。3人の娘と身重の妻との暮らしは安定したが、「故郷の人も市場も気候も、土ぼこりさえもが恋しい」。

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