特集

東京オリンピック

東京オリンピックに関する特集ページです。

特集一覧

「勝ちたい」変化した欲 担当記者は見た! 池江璃花子/下

  • はてなブックマーク
  • メール
  • 印刷
女子100メートルバタフライ決勝を制し、唇をかみしめる池江璃花子=東京アクアティクスセンターで2021年4月4日、梅村直承撮影
女子100メートルバタフライ決勝を制し、唇をかみしめる池江璃花子=東京アクアティクスセンターで2021年4月4日、梅村直承撮影

 競泳女子の池江璃花子(20)=ルネサンス=には不思議な魅力がある。2人の記者が、栄光と奇跡の復活の日々からその秘密を探った。後編は、白血病の闘病生活を乗り越え、プールに戻ってきた日々を中心に。

闘病生活も病室にバイク持ち込み

 その力は、どこからあふれてくるのか。4日の日本選手権100メートルバタフライ決勝で、池江が1位となり、メドレーリレーでの東京オリンピック代表入りを決めた。周囲の選手より、まだ一回りも二回りも華奢(きゃしゃ)な体格なのに、レースを真横から見ることができるプールサイドの記者席からは、誰よりも速く、まるで水面を滑るように進んでいた。

 東京五輪の延期に伴い、昨春から競泳担当になった。6冠を達成して最優秀選手(MVP)に選ばれた2018年ジャカルタ・アジア大会も、19年2月の白血病の公表も最前線で取材したわけではない。間近で見てきたのは、闘病により筋力が落ちて痩せ細った姿になりながらも、それをためらいなく披露し、笑顔で泳ぐ姿だった。

 実戦復帰以降、出場する度に好記録を出し、周囲からの期待が高まっていくのを肌で感じた。他の選手が「コンマ1秒」を削るのに腐心する中、池江は階段飛ばしのようにタイムを縮めていった。才能だけではないはず――。関係者を取材する中で、ある言葉が引っかかった。

 「あの子…

この記事は有料記事です。

残り1648文字(全文2206文字)

【東京オリンピック】

時系列で見る

次に読みたい

あわせて読みたい

注目の特集