静岡県内初 東海大翔洋で女子野球部が始動 夏の日本一めざす

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記者会見で「縦じまのユニホーム」を披露する選手ら=静岡市清水区の東海大翔洋高で2021年4月6日午前11時33分、深野麟之介撮影 拡大
記者会見で「縦じまのユニホーム」を披露する選手ら=静岡市清水区の東海大翔洋高で2021年4月6日午前11時33分、深野麟之介撮影

 東海大翔洋高(静岡市清水区)は6日、県内初の高校女子硬式野球部を正式に発足させた。2020年6月から現在の2年の3人で活動を続けていたが、21年4月に26人もの新入部員が加わったことで全国高校女子硬式野球連盟に加盟できた。公式戦への出場が可能となり、夏の全国大会で「日本一」を目指す。【深野麟之介】

 「野球から離れる女子を食い止めたい」。20年8月まで東海大翔洋中等部野球部監督だった弓桁(ゆみげた)義雄監督(57)は強調する。小学生女児の野球に対する「熱」を実感しつつも、中学生の野球人口減少に頭を抱えた。中卒後にソフトボールに転向する女子生徒も多く、受け皿づくりの必要性を認識したという。

 20年4月に入学した3選手が硬式野球に興味を示し、6月から活動を始めた。だが、3人だと、試合ができない。きっと新入部員が来る――。3人は春に向けて近くの海岸の砂浜で走り込んで、キャッチボールやティー打撃を繰り返し、自分たちでユニホームやTシャツ、バッグ、新入部員を勧誘するパンフレットもつくった。

 2年の3人が入部した経緯は三者三様。斉藤美咲主将は、自宅の近くの少年野球チームが女子の入部を認めておらず、ソフトボールを経て、高校で女子野球の世界に飛び込んだ。一方、岡村妃菜(ひな)選手は中学時代、男子に交ざって軟式野球部で活動。東海大翔洋高が女子硬式野球部を創部すると知り、進学を決めた。

守備練習に取り組む選手たち=静岡市清水区の旧東海大一高グラウンドで2021年4月4日午前11時31分、深野麟之介撮影 拡大
守備練習に取り組む選手たち=静岡市清水区の旧東海大一高グラウンドで2021年4月4日午前11時31分、深野麟之介撮影

 また、中村めい選手は中学まで野球未経験。マネジャーに興味があったが、弓桁監督の教え子だった父親に背中を押され、選手としての入部を決意した。打撃練習で空振りばかりの日々が続いたが、秋ごろ、初めてバットにボールが当たった。「めちゃめちゃうれしかった」。忘れられない感動を喜々として語る。

 待望の26人の新入部員のうち3人は野球初心者。そのほかも硬式から軟式、ソフトボール経験者まで、さまざまな経歴の選手がそろう。斉藤主将は「(2年の)3人の背景が違うから、後輩にそれぞれの視点で伝えられることがある」と話す。弓桁監督も「いろいろな経歴の女子が『野球をやりたい』と思うことに意味がある」。

 ただし、弓桁監督は続ける。「やるからには日本一を目指す。女子野球界にインパクトを与えるチームとして登場したい」と決意を語った。

伝統縦じまで10日に初試合

 東海大翔洋高女子硬式野球部は6日、校内で記者会見して創部を発表。1、2年を合わせて29人の部員が出席して、全員で東海大付属校の伝統である「縦じま」のユニホームを披露した。斉藤主将は「(今春のセンバツを制した東海大相模=神奈川県=なども着る)縦じまのユニホームに恥じないようにチーム一丸となって頑張りたい」と意気込んだ。10日に早速、初の対外試合をする。相手は松本国際高(長野県)。

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