カード4枚の乱戦、FC東京の修正力 攻守を確認、守勢に回らず

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写真はイメージ=ゲッティ

○FC東京2―1札幌●(7日・味の素スタジアム)

 両チーム合わせてレッドカード2枚、イエローカード2枚と荒れた試合。判定も振り子のように揺れたが、前半に退場者を出して数的不利に陥ったFC東京がカウンターによる圧力の手を緩めず、勝利をつかみ取った。

 FC東京は前半29分、守備の要であるU24(24歳以下)日本代表のDF渡辺剛がレッドカードで退場した。それでも攻守のバランスが崩れなかったのは、中盤から最終ラインに加わった元日本代表の森重によるところが大きい。守っては中央を締め、攻めては正確なロングパスを供給。前線のFWディエゴオリベイラらがボールを収めて素早くスペースを突き、攻撃の手を緩めなかった。

 0―0で迎えた後半に試合は思わぬ展開に。後半14分、ペナルティーエリア前左に抜け出したディエゴオリベイラを、追いすがる札幌のDF金眠泰が足を引っかけて倒した。一旦はイエローカードが提示されたが、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の末にレッドカードとなった。

 VAR前の判定に猛然と抗議の意思を示していた長谷川監督は「渡辺剛が退場したシーンと同じだと思ったので、退場に値するのではと話していた」。判定が覆り、一方の札幌のペトロビッチ監督は色をなしたが、そのまま10人同士の戦いに突入。動揺する札幌を尻目に、ここで得たFKをFW永井が頭で流し、ディエゴオリベイラが左足で押し込んで先制点。長谷川監督はがっちりと拳を握った。

 こうなると縦に素早いFC東京に利があった。後半24分にはカウンターから再び抜け出したディエゴオリベイラがPKを獲得し、自ら決めた。「退場者が出てからビルドアップ(攻撃の組み立て)を意識した」と森重。守勢に回ることはなかった。

 不利な状況からの立て直しに、長谷川監督は「チームとして成熟してきたという感じは見て取れた」と満足感を示した。FC東京は渡辺剛が退場した約5分後、相手選手の負傷で4分間試合が止まった間に、10人での攻守の役割をきっちりと確認し、落ち着きを取り戻したという。数的優位でも攻めあぐねた札幌には、修正力でも差を付けた結果となった。【谷口拓未】

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