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2021衆参補選・再選挙

4月25日投開票予定の衆院北海道2区補選と参院長野選挙区補選、参院広島選挙区再選挙を紹介します。

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「腐敗政治変える」「元気取り戻す」与野党幹部火花 参院広島再選挙

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参院広島選挙区再選挙が告示され、新型コロナウイルス対策でソーシャルディスタンスを保つために線引きされる中、候補者の演説を聞く有権者ら=広島市中区で2021年4月8日午前9時23分、滝川大貴撮影 拡大
参院広島選挙区再選挙が告示され、新型コロナウイルス対策でソーシャルディスタンスを保つために線引きされる中、候補者の演説を聞く有権者ら=広島市中区で2021年4月8日午前9時23分、滝川大貴撮影

 8日告示された参院広島選挙区再選挙は「政治とカネ」や新型コロナウイルス対策を争点に、6人の新人候補の論戦が始まった。2019年参院選を巡る大規模買収事件で政治への信頼が失墜し、一気に攻勢をかけたい野党と、信頼の回復を図る与党が激突する構図。与野党幹部が陣営に大挙して駆けつけ、女性活躍や経済再生といった互いの候補の強みを前面に押し出しながら火花を散らした。

参院広島選挙区再選挙が告示され、候補者の宮口治子氏(左から2人目)を応援する社民党の福島瑞穂党首(左端)、国民民主党の舟山康江政調会長(左から3人目)、立憲民主党の蓮舫代表代行=広島市中区で2021年4月8日午前10時16分、猪飼健史撮影 拡大
参院広島選挙区再選挙が告示され、候補者の宮口治子氏(左から2人目)を応援する社民党の福島瑞穂党首(左端)、国民民主党の舟山康江政調会長(左から3人目)、立憲民主党の蓮舫代表代行=広島市中区で2021年4月8日午前10時16分、猪飼健史撮影

 立憲民主、国民民主、社民各党の県組織などで作る政治団体「結集ひろしま」から出馬し、3党の推薦を受けるフリーアナウンサーの宮口治子氏(45)陣営が広島市中区の旧広島市民球場跡地前で行った出陣式には、立憲の蓮舫代表代行、国民の舟山康江政調会長、社民の福島瑞穂党首ら女性幹部がそろい踏み。蓮舫氏は「17年間参院議員をしているが、再選挙は初めて経験する。情けない。皆さんは全く悪くないのに広島が何度も報じられる。恥ずかしい、じくじたる思いをされたんじゃないですか」と買収事件を引き合いに、集まった支援者らに問いかけた。

 舟山氏も「一部の利害関係者にお金が行くような政治は変えないといけない」と主張、福島氏は「金権腐敗政治を一緒に変えたい。頑張る女が政治を変える」と女性活躍をアピールした。3氏はシングルマザーとして3人の子育てをする宮口氏の経験も生かせるとしたほか、菅政権の新型コロナ対応も批判。陣営は今週末、立憲の枝野幸男代表や国民の玉木雄一郎代表らの広島入りを調整している。

 広島県は過去3回の衆院選で7選挙区のうち6選挙区を自民党が占めた保守王国。前回参院選広島選挙区(改選数2)では立憲、国民、社民の推薦を得て無所属でトップ当選した議員と共産党候補者の得票数は計約40万票で、自民2候補が獲得した計約57万票には届かなかった。

シュプレヒコールをあげる候補者の西田英範氏(右から2人目)ら。右端は自民党の岸田文雄前政調会長。左端は公明党の石井啓一幹事長=広島市中区で2021年4月8日午前9時48分、滝川大貴撮影 拡大
シュプレヒコールをあげる候補者の西田英範氏(右から2人目)ら。右端は自民党の岸田文雄前政調会長。左端は公明党の石井啓一幹事長=広島市中区で2021年4月8日午前9時48分、滝川大貴撮影

 自民党公認で公明党が推薦する元経済産業省課長補佐の西田英範氏(39)陣営は今回、事件の反省から「クリーンな選挙」を前面に打ち出し、官僚として政策立案に携わった経験を強調することで野党の攻勢をかわしつつ支持拡大を目指す。出陣式には候補者選びを主導した広島県連会長の岸田文雄前政調会長や前県連会長の宮沢洋一参院議員ら地元選出国会議員のほか、党本部から山口泰明選対委員長や小野寺五典組織運動本部長が広島入りした。

 岸田氏は「この2年間、本当にいろんなことがあった。県民の政治の心がバラバラになってしまった」と振り返り、新型コロナ禍を踏まえ「戦後最大の国難に心を一つにして立ち向かい、元気を取り戻す」と訴えた。宮沢氏は「カーボンニュートラル(温室効果ガスの排出量実質ゼロ)など中長期の政策を立案し実行できる人間だ」と経産省での経験をアピールした。公明は党本部から石井啓一幹事長、斉藤鉄夫副代表も駆けつけたほか、今週末には山口那津男代表の広島入りも予定している。

 NHK受信料を支払わない方法を教える党公認で党職員の山本貴平氏(46)はインターネットを活用し訴える方針。他の無所属3候補は組織に頼らない選挙戦を展開する。

 同県尾道市高須町の自営業、柴崎伸治さん(80)は「広島はカネで票が買える『金権政治の地』という烙印(らくいん)を押された。腐敗した政治風土を一新し、政治に信頼を取り戻すチャンスだ。庶民目線の政治家を見極めたい」と話した。【賀有勇、小山美砂、渕脇直樹】

【2021衆参補選・再選挙】

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