彦根市内の観光客数58%減、20年90万人 滋賀大機構報告書

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昨年5月、新型コロナウイルスの影響で一時閉鎖され、人通りがなくなった国宝・彦根城=2020年5月7日午後1時37分、伊藤信司撮影 拡大
昨年5月、新型コロナウイルスの影響で一時閉鎖され、人通りがなくなった国宝・彦根城=2020年5月7日午後1時37分、伊藤信司撮影

 2020年の滋賀県彦根市内の観光について滋賀大産学公連携推進機構が報告書をまとめた。新型コロナウイルスの影響で来訪者が激減し、関連産業の不振も明らかとなった。

 同機構の横山幸司教授らが、県統計や彦根城周辺で実施した観光客アンケート(1688人分)などを基に各種データを推計した。観光客数は90万人(前年比58%減)▽観光消費額は79億円(同51%減)▽雇用効果は666人(同48%減)▽経済波及効果は147億円(同50%減)にとどまった。いずれも07年の調査開始以来、最少だった。

 一方、1人当たりの観光消費額は、日帰り客が4011円(同5%減)、宿泊客が1万8922円(同3%減)と微減だった。駐車台数は、観光バスなど大型車が2042台(同67%減)、普通車が13万3000台(同40%減)。訪問先を複数回答で尋ねたところ、彦根城(博物館と玄宮園含む)45%▽キャッスルロード22%▽四番町スクエア14%▽琵琶湖(松原湖岸)8%――などだった。

 観光スタイルは二人連れが最多で、全体の半数を占めた。また同行者の関係は、夫婦が33%▽子連れ家族が25%▽友人・知人が16%だった。日帰り客は全体の48%で、前年より8ポイント減。来訪の交通手段は自家用車・バイクが71%となり、前年に比べると15ポイントも上昇した。

 横山教授は「例年通り彦根城からキャッスルロードへ向かう観光が主流だった」と分析する一方、琵琶湖まで足を伸ばした人が前年比で7ポイント増加したことに注目。「史跡と自然をゆっくり楽しみたいという志向が高まっているのでは」と指摘する。その上で、コロナ禍後を展望し、(1)外国人向けの表示や観光ガイドの導入(2)無料のWi-Fi(ワイファイ、無線LAN)設置(3)琵琶湖岸など彦根城以外の観光資源の活用(4)駐車場と周遊バスを組み合わせた「パークアンドライド」など交通環境の整備(5)ゆるキャラ「ひこにゃん」の出演回数の増加――などが必要だとしている。【伊藤信司】

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