山口・美祢市 道路や農地で陥没相次ぐ 一夜で幅50センチ拡大も

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地面に開けた穴に小型カメラを入れ、空洞の有無を調べる県の担当者=山口県美祢市美東町赤のカルストロードで2021年4月7日午前10時37、平塚裕介撮影 拡大
地面に開けた穴に小型カメラを入れ、空洞の有無を調べる県の担当者=山口県美祢市美東町赤のカルストロードで2021年4月7日午前10時37、平塚裕介撮影

 山口県美祢市内の道路や農地で陥没が相次いでいる。県や市によると、市内では2020年度に計11カ所の陥没を確認し、このうち5カ所は同市伊佐町だった。県などは周辺地域の地中に陥没につながる空洞が無いかを調べているが、原因の特定には至っていない。【平塚裕介】

 20年4月下旬、同市伊佐町伊佐の70代女性は、自宅前の市道に幅約50センチの穴が開いているのを見つけた。穴は夜までに幅1メートル以上にまで広がったといい「近所ではこの1、2年で陥没が相次いでおり、不安だ」と振り返る。

 県や市によると、20年度に確認した11カ所の内訳は、道路1カ所▽河川2カ所▽農地7カ所▽空き地1カ所。それ以前に確認した分は、19年度6カ所▽18年度4カ所▽17年度1カ所で、20年度の多さは目立つ。市は埋め戻し工事を実施したが、財政上の制約や私有地であることなどの理由で、多くの陥没箇所で原因究明のための掘削工事ができていない。

陥没が見つかった道路=美祢市建設課提供
陥没が見つかった道路=美祢市建設課提供

 一方、県と市は市内の県道や市道でレーダーを使った調査を実施し、異常を検知した19カ所のうち15カ所を掘削して空洞が無いことを確認した。7日には、残り4カ所がある同市美東町赤の県道に直径約5センチ、深さ約20~40センチの穴を開け、小型カメラで内部を調べた。今後、空洞の有無を特定していくという。

 鍾乳洞調査が専門の村上崇史・市文化財保護課特別専門員(44)によると、日本最大級のカルスト台地、秋吉台(同市)周辺は石灰質の岩盤で水に浸食されやすく、他の岩盤と比べて格段に陥没が起きやすいと説明。その上で「近年の集中豪雨で岩盤上の地中に水の通りが増え、陥没が続く一因になった可能性がある」と指摘した。

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