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東日本大震災10年 三陸沿岸巡る 追悼施設、誰のため

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津波が押し寄せた広田湾を望む巨大防潮堤の上に設けられた「海を望む場」。浜辺には松原の再生に向け、苗木が植えられていた=岩手県陸前高田市の高田松原津波復興祈念公園国営追悼・祈念施設で3月10日、小林正典さん撮影
津波が押し寄せた広田湾を望む巨大防潮堤の上に設けられた「海を望む場」。浜辺には松原の再生に向け、苗木が植えられていた=岩手県陸前高田市の高田松原津波復興祈念公園国営追悼・祈念施設で3月10日、小林正典さん撮影

 東日本大震災から10年の節目に、自家用車を駆って被災地取材を続ける大阪在住のフォトジャーナリスト、小林正典さん(71)と三陸沿岸部を巡った。私が震災翌年から2年間担当した地で、当時、知り合った被災遺族らを訪ね、変わりゆくまち並みを確認しておきたかったからだ。復興事業で整えられた無機的な人工構造物と対照的に、迎えてくれた被災者は温かく、穏やかに日々を営んでいた。

 3月10日。10メートル超の津波が押し寄せ、1700人を超す犠牲者を出し、市内の約半数にあたる3800世帯以上が被災した岩手県陸前高田市の海岸線。壊滅した景勝地・高田松原で被災者に勇気を与えた「奇跡の一本松」が小さくなったように映る。国土強靱(きょうじん)化を象徴するような高さ12・5メートル、全長約2キロの巨大防潮堤があるからだろう。国はここに復興の象徴という「高田松原津波復興祈念公園」を整備…

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