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関西の変異株拡大に危機感 政府と都「先手」で足並みそろえた背景

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まん延防止等重点措置の要請について説明する東京都の小池百合子知事=都庁で2021年4月8日午後2時10分、黒川晋史撮影
まん延防止等重点措置の要請について説明する東京都の小池百合子知事=都庁で2021年4月8日午後2時10分、黒川晋史撮影

 東京都内の新型コロナウイルスの感染状況が悪化している。8日には2日連続で500人を超える感染者が確認されており、政府は小池百合子知事の要請に応じ、「まん延防止等重点措置」を適用する方針を決めた。政府は感染状況が悪化している京都府や沖縄県へもまん延防止措置を適用する方針で、「早めの対応」をアピールしたい思惑もにじむ。

都内の人流止まらず 「大阪以上」

 「人流(人の流れ)の増加や変異株の影響などで新規陽性者が爆発的に増加し、第3波を超えることが危惧される。直ちに対策を講じる必要がある」。8日に開かれた新型コロナに関する東京都のモニタリング会議で、国立国際医療研究センターの大曲貴夫・国際感染症センター長は危機感をあらわにした。

 都内の新規感染者は8日に545人が確認されて2日連続で500人を超え、増加傾向が収まらない。モニタリング会議によると、新規感染者の直近7日間平均は7日時点で394・9人だったが、現在のペースで感染者が増えれば、5月上旬には約640人になる可能性がある。

 都内では3月21日で緊急事態宣言が解除された直後に、人出が急増した。都医学総合研究所社会健康医学研究センターの調査では、新宿・歌舞伎町など都内7カ所での3月21~27日の1週間の人出は、宣言解除前の前週に比べ、午後0~6時に29・7%、午後6~12時に11・3%、それぞれ増えていた。人出が増えれば感染者の増加につながる。西田淳志・社会健康医学研究センター長は8日のモニタリング会議で「解除後1週目の人流の急増は(感染状況が悪化している)大阪以上に急ピッチだ」と警鐘を鳴らした。

 緊急事態宣言の解除から3週間足らず。都がまん延防止措置の適用を要請したのは、感染者が今以上に急増してしまう前に強い対策を打つことで繁華街などの人出を減らし、感染の「第4波」の山を低く抑えるためだ。都幹部は「感染者数が上がるのはすぐなのに、下がるのには時間がかかる。早めに対策を打たないといけなかった」と話した。

 感染力が強いとされる変異株の広がりも懸念されている。都のスクリーニング(ふるい分け)検査では、「N501Y」という型の変異株の感染事例が増えており、3月24日時点では31件だった感染事例は、4月7日時点で149件と急増している。小池百合子知事は「(変異株により)質的に変わってきている」と警戒。都医師会の猪口正孝副会長も「変異株の患者は入院期間が長く、個室で診なければならないので、かなり部屋数が必要だ。通常医療が圧迫される状況になっている」と指摘している。

 都は神奈川、埼玉、千葉の3県と連携して対策を講じてきた。ただ、3県は現時点ではまん延防止措置の要請はしておらず、感染状況を見ながら慎重に判断する方針だ。

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