今話題のAI学習アプリ「それでも人が不可欠」 開発者が語るワケ
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人工知能(AI)を使った学習アプリが急速に普及している。その中で「atama plus(アタマプラス)」(東京都)のアプリ(プロダクト)は異彩を放っている。それは、AI任せにせず、あえて「人」を介在させている点だ。「人」にしかできない役割があるからだという。その狙いとは? 創業者で代表取締役の稲田大輔さんに聞いた。【聞き手・三木陽介】
――AIを使った学習の仕組みを教えてください。
◆基礎学力の習得にAIを活用するのです。タブレットやパソコンで、生徒に基礎問題を解いてもらい、その結果からAIが弱点を分析します。苦手分野を克服するために、次にどんな問題をやればいいのか、どんな講義動画をみればいいのか、最適な教材をAIが選んでくれます。一人一人に合ったカリキュラムで学べるのです。
――「人」はどういう形で関わるのですか?
◆私たちのプロダクトは今、予備校や塾で使ってもらっていますが、まず生徒一人一人が「目標」を設定します。どの科目をマスターしたいかという長期目標を画面上で入力する。次に、具体的にどの単元を学習するかという短期目標を設定します。目標を立てる際、予備校や塾の講師が、生徒と一緒に考え、励まし、アドバイスします。目標設定後も進捗(しんちょく)状況の管理や学習方法のアドバイスなど目標に向かって“伴走”する役割をしてもらいます。AIがティーチング、人がコーチングをするというイメージです。
――AI任せではだめなんですか?
…
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