不払いの養育費立て替え、20年度は18人分 明石市が報告書案

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明石市がまとめた子供の養育支援に関する報告書案=同市で、2021年4月2日、大川泰弘撮影 拡大
明石市がまとめた子供の養育支援に関する報告書案=同市で、2021年4月2日、大川泰弘撮影

 兵庫県明石市は離婚後に不払いになった子どもの養育費の立て替え事業の報告書案をまとめた。1人あたり上限5万円を市が用立て、保護者から回収する試験的な取り組みで、2020年度に18人分を立て替えた。市市民相談室の能登啓元室長は「成人までの毎月立て替えは、財政負担から一つの自治体ではかかえ切れない。国の関与が必要だ」と話している。

 立て替え事業は市が不払いに関与することで、保護者の支払いを促すことが狙いで、全国に先駆けて試験的に行った。ひとり親世帯で、市内在住の子どもに対する養育費を対象とし、予算1680万円を計上し、2020年7月から21年3月まで行った。

 23件の申請があり、手続き中などを除く保護者13人が子ども18人に支払うべき養育費を立て替えた。13人のうち7人はすでに返済。残る6人は、預金などの差し押さえも視野に弁済を求めるという。

 4月中にも報告書をまとめ、国や取り組みに関心を示した自治体に送付する。市は財政負担に加え、不払いの保護者の給料から養育費を天引きできる法改正の必要性や、立て替えに伴う債権の差し押さえ手続きの簡素化を課題に挙げた。能登室長は「他の自治体も導入すれば国も動きやすくなる」と話している。

 市は離婚による子どもの生活や教育環境の悪化を防ぐため、面会交流のサポートにも力を入れている。2012年の民法改正で、養育費や面会交流は子どもの利益を最優先すべきだと規定され、市は14年からさまざまな支援策を取り入れている。【大川泰弘】

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