特集

熊本地震

2016年4月14日と16日に発生した熊本地震。最大震度7の激震に2度襲われ、熊本、大分両県で関連死を含めて276人が亡くなった。

特集一覧

うつ症やアルコール依存も 熊本地震から5年、孤独深める被災者

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
熊本地震の被災者が暮らす災害公営住宅=熊本県益城町で2021年4月8日午後3時23分、城島勇人撮影
熊本地震の被災者が暮らす災害公営住宅=熊本県益城町で2021年4月8日午後3時23分、城島勇人撮影

 最大震度7を2度観測した2016年4月の熊本地震から5年になるのを前に、毎日新聞が災害公営住宅(復興住宅)で暮らす被災者にアンケートしたところ、回答を寄せた128人の48%に当たる62人が「被災前より人付き合いが減った」と答えた。また、地震後、市町村などによる「見守り」を受けていた102人のうち84人(82%)が、復興住宅に入居後、見守りが「減った」「なくなった」と回答。住んでいた場所で住宅再建ができず、地域コミュニティーを離れて孤独を深める被災者へのケアが課題として浮かび上がった。

 4月14日の前震と16日の本震でいずれも最大震度7の揺れに見舞われ、大きな被害を受けた熊本県益城(ましき)町。町内に19ある復興住宅の一つ、馬水(まみず)団地で、認知症の夫(81)と暮らす女性(77)はアンケートに「相談できる人がいない」と答えた。

 地震で町内の別の地区にあった一戸建ての借家が全壊。4年近く過ごしたプレハブ平屋の仮設住宅では集会所で避難者同士語り合ったり、一緒に花の手入れをしたりし交流の機会も多かった。しかし、…

この記事は有料記事です。

残り2131文字(全文2592文字)

【熊本地震】

時系列で見る

関連記事

あわせて読みたい

マイページでフォローする

ニュース特集