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東京などに「まん延防止」 感染爆発の回避へ連携を

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 新型コロナウイルスの感染急拡大を受け、東京、京都、沖縄の3都府県にも「まん延防止等重点措置」が適用される。大阪府などに続く措置だ。

 週明けからゴールデンウイークにかけて、人の移動の抑制を図ることが狙いだ。

 東京は緊急事態宣言の解除から、わずか3週間で対策の強化となった。関西圏に続き、都内でも感染力が強いとされる英国由来の変異株が急速に広まっている。専門家は「これまで経験したことのないステージに入っている」と指摘する。

 首都圏での感染爆発を避けて、地方への拡散を防がなければならない。

 今回、東京に隣接する神奈川県など3県の知事はまん延防止の適用要請を見送った。新規感染者数が比較的抑えられていることなどが理由だという。

 第3波の際には、首都圏の1都3県に同時に宣言が発令された。通勤やレジャーなどで日常的に人の行き来があり、感染が広がるリスクが高いためだ。今回も1都3県が一体で対応する必要があるのではないか。

 これまで感染対策を巡っては、たびたび国と地方の足並みが乱れ、国民に混乱が生じた。同じことを繰り返すようでは、対策が遅れるだけでなく、その効果が薄れかねない。政府は自治体と連携し、広域的な取り組みで責任を果たさなければならない。

 週明けには、重症化リスクが高い65歳以上の高齢者へのワクチン接種が始まる。完了までには数カ月かかる。感染対策を継続し、医療崩壊を防ぐことに全力を挙げなければならない。

 感染リスクが高い飲食店以外でも、人が密集する場でクラスター(感染者集団)の発生が広がっていることに注意が必要だ。専門家は人との距離を保つよう改めて呼び掛けている。

 コロナ禍の長期化で国民の間には「自粛疲れ」が広がっている。飲食店などへの経済的な影響も深刻化している。

 感染拡大に歯止めをかけるには、今まで以上に国民や事業者の協力が必要となる。政府は危機感を持って、感染爆発の危険があることを伝えなければならない。

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