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東日本大震災

2011年3月11日に発生した東日本大震災。復興の様子や課題、人々の移ろいを取り上げます。

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汚染処理水保管タンク増設を検討 政府と東電、放出遅れに備え

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汚染水の処理に使われている多核種除去設備「ALPS」=福島県大熊町で2020年9月1日、小川昌宏撮影 拡大
汚染水の処理に使われている多核種除去設備「ALPS」=福島県大熊町で2020年9月1日、小川昌宏撮影

 東京電力福島第1原発の汚染処理水を巡り、政府と東電は13日にも予定される海洋放出方針の決定に合わせ、処理水を保管するタンクの増設について具体的な検討に入る。実際に放出するまで手続きや工事で約2年かかるが、既存のタンクは2023年3月ごろに満水になる見通しであり、放出に向けた風評被害対策の調整に時間がかかる場合に備える。

 政府は13日にも関係閣僚会議を開き、海洋放出を決定する方針を固めている。放出すれば風評被害を招くと漁業者らが反発しており、全国漁業協同組合連合会は反対の姿勢を崩していないものの、風評被害対策の明確化といった要望を政府に示している。こうした対策は地元との難しい調整も予想されるため、既存のタンクが満水になった後にも備えておく。

 また、汚染水には雨水も入り込むため、記録的な大雨に備えてタンクの空き容量を増やす狙いもある。通常は1日当たり約140立方メートルの汚染水が発生しているが、台風が接近すると5倍程度に増える場合もある。

 取材に対して東電幹部は「増設も含めて総合的に検討する」と認めた。経済産業省幹部は「海洋放出が実現しても、放射性物質の濃度を下げるALPS(アルプス=多核種除去設備)に不具合が起きれば、汚染水は保管しないといけない」と述べた。【高橋祐貴】

【東日本大震災】

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