「車中泊できる場所確保を」熊本地震、寝たきりの母失った娘訴え

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
熊本地震で車中泊後に亡くなった母親の津崎操さんの遺影を見つめながら思いを語る冨永真由美さん=熊本市中央区で2021年4月2日午後7時21分、城島勇人撮影
熊本地震で車中泊後に亡くなった母親の津崎操さんの遺影を見つめながら思いを語る冨永真由美さん=熊本市中央区で2021年4月2日午後7時21分、城島勇人撮影

 災害時の車中避難対策に関する毎日新聞の全国47自治体アンケートで、車中泊向けの避難場所が十分に確保できていない現状が明らかになった。2016年4月の熊本地震では避難所に行けない事情がある住民らがやむなく車中泊を選択した。熊本地震で89歳の母が車中泊後に死亡した熊本市中央区の冨永真由美さん(62)は「行政は車中泊を選ばざるを得ない人が出る状況があるという前提で考えてほしい」と訴える。

 「介護が必要な母を避難所に連れて行くのは困難だった」。冨永さんはそう振り返る。母親の津崎操さんは、地震前から寝たきりの状態だった。4月14日夜の前震で木造2階建ての自宅が激しく揺れ、冨永さんは夫とともに津崎さんを抱えて逃げ出したが、おむつ交換などの介護が必要な高齢の母親が入れる避難所が思い当たらなかった。仕方なく自宅近くの家電量販店の駐車場に止めた軽乗用車で一晩、3人で過ごした。

 翌15日はいったん自宅に戻ったが、16日未明に本震が起き再び車で避難。津崎さんはたんが絡まりやすく、普段は冨永さんが体を横向きにしてたんを出していたが、狭い車内では難しかった。…

この記事は有料記事です。

残り807文字(全文1281文字)

あわせて読みたい

ニュース特集