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時代の風

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令和の時代の国会改革 自由に討議、審議充実を=中西寛・京都大教授

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=佐々木順一撮影
=佐々木順一撮影

中西寛(ひろし)・京都大教授

 安倍晋三前首相の退陣とともに憲法改正に関する論議は後退し、コロナ禍や米中関係の緊迫化といった課題への対応が優先される中で憲法問題への関心は薄れている。確かに安倍政権が提起した改憲案は9条や教育無償化などを一緒にし、従来の自民党案とすら異なる合理性の薄いものであった。しかし政治家や官僚を巡るスキャンダルや疑惑が頻発し、国民の不信ないし無関心が深い日本政治の現状を考えれば、憲法体制を含めた政治の改革は依然として重要課題であろう。

 平成時代、政治体制が大きく変貌したのは確かである。待鳥聡史京大教授は平成の選挙制度改革、官邸強化と省庁再編を実現した行政改革、更に地方分権制度改革や司法制度改革を含めて明治憲法や日本国憲法制定に比すべき「第三の憲法体制」を構築したと評価する(「政治改革再考」新潮社)。ただ、待鳥教授も認めるように、これら改革の結果、政治が国民の期待に十分応えているかと言えばそうとは思わない人が多いだろう。

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