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コロナ下の聖火リレー 感染拡大時の対応明確に

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 3月下旬から始まった東京オリンピックの聖火リレーに、新型コロナウイルスの感染拡大の影響が出始めている。

 大阪府は13、14日に予定していた府内全域の公道でのリレーを中止した。約180人のランナーは、一般観客を入れない万博記念公園の中を走る予定だ。

 今後も感染状況の悪化が懸念される。「まん延防止等重点措置」は大阪府など3府県に続き、東京都、京都府、沖縄県でも適用されることが決まった。

 大会組織委員会と各地の実行委員会は、感染拡大時の対応を明確にしておくべきだ。

 沿道ではすでに何度も密集ができて問題となっている。名古屋市では中心部の繁華街や熱田神宮に大勢の観衆が集まった。しかし、リレーは中断せずに続けられた。

 組織委は大勢の人が沿道に密集した場合、その区間のリレーを取りやめることもあると発表していた。だが、急に計画を変更することは容易ではない。

 ランナーの前を行くスポンサー企業の車両が大音量で音楽を流し、派手な宣伝をしていることにも、批判が相次いでいる。

 リレーが行われた三重県の鈴木英敬知事は「『盛り上げるぞ』という演出がすべて適切だったのか」と苦言を呈した。

 過剰な演出は「密状態」を助長しかねない。感染防止で大きな声も出せない中、お祭り騒ぎのような雰囲気を不快に思う人もいるだろう。配慮が必要だ。

 聖火リレーにスポンサーがついたのは、「商業五輪」の始まりと呼ばれる1984年ロサンゼルス五輪からだ。以来、企業からの多額の協賛金がリレーの運営を支えてきた。

 とはいえ、五輪の高潔なイメージが損なわれないよう、企業側には節度が求められる。

 島根県は、組織委の感染対策の不備などを理由に中止を一時検討した。最終的には、スポンサー車両の音量を下げるなどの対応を組織委が企業側と調整するという条件で実施することになった。

 リレーはまだ序盤だ。7月23日の開会式まであと100日以上続く。感染防止と注意喚起をさらに徹底し、計画を改善していく必要がある。

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