イスラエル、イラン核施設にサイバー攻撃か 電気系統に問題発生

  • はてなブックマーク
  • メール
  • 印刷
イラン中部ナタンツのウラン濃縮施設の遠心分離機=2019年11月5日、イラン原子力庁提供AP 拡大
イラン中部ナタンツのウラン濃縮施設の遠心分離機=2019年11月5日、イラン原子力庁提供AP

 イラン国営テレビは11日、中部ナタンツの核関連施設で電気系統の問題が起きたと伝えた。イランは10日、この施設でウラン濃縮に使う高性能遠心分離機の稼働を始めたばかりで、分離機が損傷した可能性がある。イスラエルのメディアは西側当局筋の話として、イスラエルの対外諜報(ちょうほう)機関モサドが関与したサイバー攻撃とみられると報じた。

 イランのサレヒ原子力庁長官は「核テロ」だと強く非難し「イランは犯人に対して行動を取る権利がある」と報復を示唆した。イスラエルのネタニヤフ首相は11日、軍のイベントでナタンツの施設には直接言及しなかったが「イランの武装化に対する戦いは大きな課題だ」と述べた。

 イランが同施設で稼働した遠心分離機は、核合意でウラン濃縮が認められている旧式の「IR1型」ではなく、改良型の「IR6型」だった。米国の核合意復帰などを検討する米・イランの間接協議が6日から断続的に開かれており、イランは核開発能力を拡大することで、米国に圧力をかける狙いがあったとみられる。

 一方、イスラエルは核合意に強く反対しており、イランの核開発を妨害し、協議に「横やり」を入れたとの見方が出ている。

 ナタンツの核関連施設では、昨年7月にも原因不明の爆発が発生。イラン当局はイスラエルによるサイバー攻撃の可能性を示唆していた。

 イスラエルとイランは2月以降、地中海や紅海でも双方の貨物船を互いに攻撃しており、対立が深まっている。【エルサレム三木幸治】

あわせて読みたい

注目の特集