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藤原章生のぶらっとヒマラヤ/18 抑えの利かない感情と体

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ダウラギリのベースキャンプから氷河への取り付きに立つシェルパ、パッサンさん。体はきゃしゃと言えるくらい細いが高所での体力は群を抜いていた=2019年9月25日、藤原章生撮影
ダウラギリのベースキャンプから氷河への取り付きに立つシェルパ、パッサンさん。体はきゃしゃと言えるくらい細いが高所での体力は群を抜いていた=2019年9月25日、藤原章生撮影

 今回のダウラギリでは、どのパーティーもベースキャンプで1人につき1張りのテントが与えられていた。高所医学が専門の鹿屋体育大教授で登山家でもある山本正嘉さんによれば、これも「昔の経験から、高所に行くとけんかやストレスが増えるので、とにかく別々に寝るようになったんです」と言う。

 山本先生の話を前提に先鋭化すれば、私たちは大人になっても子供の頃と同じように日々感動している。ただ大人だからそれを表に出さないよう抑えているにすぎない。ところが高所で低酸素になると、高度で複雑な作業の「抑え」が利かなくなり、感情がもろに出てくる。

 どうも私の「経験10倍説」よりこちらの方が正しいような気もしてきた。あるいは両方の合わせ技か。

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