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東日本大震災

2011年3月11日に発生した東日本大震災。復興の様子や課題、人々の移ろいを取り上げます。

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水産加工も「商売にならない」 処理水放出、福島で風評懸念

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汚染処理水をためるタンクやさまざまな施設が造られた東京電力福島第1原発=福島県大熊町で2021年2月13日午前11時12分、本社ヘリから手塚耕一郎撮影 拡大
汚染処理水をためるタンクやさまざまな施設が造られた東京電力福島第1原発=福島県大熊町で2021年2月13日午前11時12分、本社ヘリから手塚耕一郎撮影

 福島第1原発の処理水を海洋放出する方針について、福島県の水産卸売加工会社「柴栄(しばえい)水産」の柴孝一社長(82)は「これからどういう風評が起きるのか不安だ」と話す。風評被害があれば幅広く影響が出る。柴社長は「漁師だけでなく我々も商売にならない」と語り、先行きを懸念している。

 会社は原発から約6・5キロ北にある請戸(うけど)漁港(福島県浪江町)のそば。東日本大震災の津波で請戸地区にあった工場と自宅は流失したものの、昨年4月に業務を再開。この1年、販路開拓などに奮闘してきた。「魚の評判が良くて、ほっとしていたところだったのに」。海洋放出方針は、会社のこれからに影響しかねない。

 新型コロナウイルス感染拡大により、飲食店の休業が相次いだが、高級魚の需要が落ち込む中でも、注文を継続してくれる取引先もあった。柴社長の長男で専務の強(つよし)さん(54)は「品質が認められていると感じている。請戸の魚に誇りを持っているから、これからも全国に売っていきたい」と語る。【寺町六花】

【東日本大震災】

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