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東日本大震災 福島第1原発事故 海洋放出決定 処理水、迷走の8年 タンク、2年で満水(その1)

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廃炉・汚染水・処理水対策関係閣僚等会議で発言する菅義偉首相(左から2人目)。奥右は東京電力の小早川智明社長=首相官邸で2021年4月13日午前8時7分、竹内幹撮影
廃炉・汚染水・処理水対策関係閣僚等会議で発言する菅義偉首相(左から2人目)。奥右は東京電力の小早川智明社長=首相官邸で2021年4月13日午前8時7分、竹内幹撮影

 東京電力福島第1原発の汚染処理水について、政府は13日、放射性物質の濃度を国の放出基準より下げたうえで、海に流すことを決めた。放出は2年後に始まりそうだ。風評被害を防ぐため、政府・東電に課された責任は重い。

国、住民と向き合わず

 「政府は前面に立ち、廃止措置に向けた取り組みを進めていく」。2013年6月、改定された政府・東電の廃炉工程表に初めて盛り込まれた文言だ。国の「決意」から決定まで、迷走を続けた8年間だった。

 工程表の改定に当たり、茂木敏充経済産業相(当時)は経産省内で「ここに『前面に』って書くんだ」と話していた。事故を起こした東電が廃炉作業の責任を果たすべきだが、これで、汚染水対策について政府が積極的に関わることになった。経産省のある幹部は「国の意思を示す上でポイントだった」と明かす。

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