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熊本地震

2016年4月14日と16日に発生した熊本地震。最大震度7の激震に2度襲われ、熊本、大分両県で関連死を含めて275人が亡くなった。

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亡き母思い握ったハンドル 白い菊に込めた誓い 熊本地震

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熊本県の犠牲者追悼式で献花し、手を合わせる嶋崎史朗さん=熊本県庁で2021年4月14日午前10時24分、津村豊和撮影
熊本県の犠牲者追悼式で献花し、手を合わせる嶋崎史朗さん=熊本県庁で2021年4月14日午前10時24分、津村豊和撮影

 震災関連死を含め276人が犠牲になった熊本地震から5年。「こんなに突然いなくなってしまうなんて」。熊本県庁で14日開かれた県主催の犠牲者追悼式に参列した遺族28人の一人、熊本県大津(おおづ)町のトラック運転手、嶋崎史朗さん(45)は、変わりゆく被災地でハンドルを握りながら亡き母を思い続けてきた。

 2016年4月14日午後9時26分の前震で、大津町の嶋崎さん宅は激しく揺れた。すぐに熊本市東区に住んでいた母里美さん(当時64歳)に連絡を取ろうとしたがつながらず、約2時間後にやっと母の携帯電話から着信があった。しかし、声の主は里美さんではなく救急隊員だった。「お母さんが家の玄関先で倒れています。意識がありません」

 呼吸器が弱かった里美さんは、地震で家具などが倒れた際に舞った大量のほこりを吸い込み、ショック症状を起こしていた。嶋崎さんはすぐに里美さん宅に駆け付け救急車に乗り込んで付き添ったが、病院はどこも満杯。1時間後にやっと受け入れ可能な病院が見つかったが、里美さんの意識は戻らず、17日に死亡した。翌年秋、震災関連死と認定された。

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