ゲノム編集ジャガイモ 野外栽培実験開始へ 天然毒素大幅減

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 農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)と大阪大、理化学研究所などの研究チームが、遺伝子を効率よく改変できるゲノム編集技術を使い、食中毒の原因となる天然毒素を大幅に減らしたジャガイモの野外栽培実験を4月下旬に始める。研究利用が目的で、文部科学省が5日に同チームの届け出を受理した。同チームは数年後の市場流通を目指しており、実現すれば、2020年に認められたトマトに次いで2例目のゲノム編集作物になる見通し。

 ジャガイモは、太陽に当たると芽や緑色の部分にソラニン、チャコニンなどの天然毒素がたまる。食べると食中毒の原因となるが、加熱しても毒性が失われにくく、この部分を取り除くしか方法がなかった。同チームはゲノム編集技術を使い、ジャガイモの遺伝子情報のうち、この毒素を合成するSSR2と呼ばれる酵素を機能しないようにして、毒素の含有量を大きく減らすことに成功した。

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