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「飛沫漏れる」兵庫県“飲食店へのうちわ32万本配布”計画撤回

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「うちわ会食」を呼び掛けるため、兵庫県が配布予定だったうちわ=神戸市中央区の県庁で2021年4月14日午前11時33分、宮本翔平撮影 拡大
「うちわ会食」を呼び掛けるため、兵庫県が配布予定だったうちわ=神戸市中央区の県庁で2021年4月14日午前11時33分、宮本翔平撮影

 兵庫県は14日、新型コロナウイルス対策として提唱した「うちわ会食」について、15日から予定していた飲食店へのうちわ配布計画を撤回した。神戸市が13日に「かえって感染の危険性を高める」と中止を要請していた。

 計画は9日、会食時の飛沫(ひまつ)防止策として県が発表。「まん延防止等重点措置」の対象地域である神戸、尼崎、西宮、芦屋の4市の飲食店約1万6000店に計32万本(1店あたり約20本)の「飛沫防止用うちわ」を配るとした。うちわは県のキャラクター「はばタン」をあしらった独自のもので、作製には災害対策費700万円を充てた。井戸敏三知事は記者会見で「扇子もOK。何かで口元を押さえてほしい」と説明した。

 一方、計画作成にあたって専門家との十分な意見交換はしなかった。計画の発表前、医療関係者らでつくる県の対策協議会で説明すると、「会食自体をやめるべきだ」などと懐疑的な声が出ていたという。県のホームページにも14日午前9時までに163件の意見が寄せられ、「医療従事者への給付金などに予算を使うべきだ」「税金の無駄」などと批判が相次いでいる。

 飛沫の飛散シミュレーションをしている坪倉誠・神戸大教授は、うちわ会食について「感染対策をせずに会食している人限定の対策だ。マスクよりは確実に性能が落ち、小さな飛沫は漏れる。『うちわで覆えば会食をしていい』という間違ったメッセージになりかねない」と話している。

 井戸知事は14日、記者団に対し「(うちわを多人数で)回して使う可能性もあり、使用方法が分からないまま店に配るのは行き過ぎだった」と釈明。一方、うちわには感染対策の呼び掛けが記されており、「夏に向けて若者に配布する啓発グッズとしての活用を検討する」と述べた。【宮本翔平、松本光樹】

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