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北都銀行バドミントン部 「ナガマツ」ら世界に羽ばたく選手続々

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S/Jリーグの試合に臨む北都銀行バドミントン部の川上紗恵奈選手=同部提供 拡大
S/Jリーグの試合に臨む北都銀行バドミントン部の川上紗恵奈選手=同部提供

 3月に英国で開催されたバドミントンの全英オープン女子ダブルス決勝は日本勢対決となり、永原和可那、松本麻佑組(北都銀行)が前回覇者の福島由紀、広田彩花組(丸杉Bluvic)を破り、初優勝を果たした。「ナガマツ」をはじめ歴代メンバーが世界の舞台で輝く北都銀行バドミントン部(秋田市)にはもう一つ、地域密着という特色がある。スローガンは「GO TO NEXT STAGE WITH EVERYONE(さあ、次のステージへ 地域のみなさまと共に)」とうたう。

 同部は1971年に創設された。女子は97年に日本リーグ2部に参入し、2004年に1部(現S/Jリーグ)に昇格した。強化が進むにつれ、国際大会での活躍が顕著となり、17年には世界トップが集うスーパーシリーズ・ファイナル(ドバイ)の女子ダブルスで米元小春、田中志穂組(ともに20年度限りで引退)の「ヨネタナ」が金メダル。18年の世界選手権(中国)でも「ナガマツ」が金メダルを獲得し、両ペアに秋田県の県民栄誉章と秋田ふるさと市民賞が贈られた。

 一方、地域貢献活動は、07年秋田国体の後、当時バドミントン部長を務めていた斉藤永吉取締役(71)が「北都ジュニアバドミントンクラブ」を発足させたのが端緒となった。小学生から高校生までの会員を週2回、部員が指導している。当初は十数人だったが現在は約120人に増え、クラブ出身者の中には全国の強豪校に進学する例もあるという。

 また、県内の小中高校でのバドミントン教室を開催しているほか、10年からは県内すべての特別支援学校への訪問も始めた。12年ロンドン五輪男子シングルスで8強入りし、16年リオデジャネイロ五輪にも出場した佐々木翔監督(38)は「子供たちへの指導を通してさまざまなことを勉強している。特別支援学校の生徒たちと交流することで命の大切さを学んでいる」と話す。

2007年にスタートした北都ジュニアバドミントンクラブ=北都銀行バドミントン部提供
2007年にスタートした北都ジュニアバドミントンクラブ=北都銀行バドミントン部提供

 県内でのボランティア活動も続けており、21年1月には横手市に部員たちが出向き、民家の雪かきを手伝ってきたという。佐々木監督は「県民の方と触れ合い、感謝の気持ち、喜び、苦しみ、痛みをともに感じることが大切。対戦相手の気持ちを読まないといけない対人競技のバドミントンの強化にもつながる」と強調する。

 21年度は選手13人(女子9人、男子4人)、スタッフ5人が所属する同部の目標はS/Jリーグ初優勝だ。佐々木監督は「秋田を背負って戦っている。いつも応援してもらっている方々へ良い結果を報告し、元気になってもらいたい」と意気込む。【大矢伸一】

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