「生きる証し」 福知山線脱線で後遺症の46歳、自宅に陶芸工房

  • はてなブックマーク
  • メール
  • 印刷
自らが手掛けた陶芸作品を手にする鈴木順子さん(左)と母もも子さん=兵庫県西宮市で2021年2月19日、菱田諭士撮影
自らが手掛けた陶芸作品を手にする鈴木順子さん(左)と母もも子さん=兵庫県西宮市で2021年2月19日、菱田諭士撮影

 2005年4月のJR福知山線脱線事故で重い後遺症を負った鈴木順子さん(46)が、兵庫県西宮市の自宅に陶芸工房を開いた。リハビリを兼ねて始めた陶芸は、体の回復と歩調を合わせて徐々に上達。「作品作りが私の生きる証し」と作品展の開催を目標に創作を楽しんでいる。

 設計関係の資格取得を目指していた鈴木さんは、大阪市のパソコン教室へ向かうため事故車両の2両目に乗車し、瀕死(ひんし)の重傷を負った。約5カ月間意識が戻らない状態が続いたが、奇跡的に命を取り留めて懸命にリハビリに取り組んだ。食事やトイレが一人でできるまでに回復したものの、右半身のまひのほか、数分前の記憶が失われる高次脳機能障害が今も残る。

 陶芸は07年、「一生リハビリだけで終わらせたくない」という母もも子さん(73)の勧めで始めた。鈴木さんは小学生の頃、学校の「焼き物クラブ」で陶芸に触れた経験がある。初めは小さなぐい飲みを作るだけで精いっぱいだったが、経験を積んで花瓶や皿も手掛けるようになった。

この記事は有料記事です。

残り441文字(全文870文字)

あわせて読みたい

注目の特集