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急速な感染拡大の関西 「まん延防止措置」奈良も候補に

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奈良県庁=中津成美撮影 拡大
奈良県庁=中津成美撮影

 新型コロナウイルス対策の「まん延防止等重点措置」の適用対象地域が16日、10都府県に拡大されることが決まった。この日の政府の会議では適用決定は見送られたものの、奈良県も候補に挙がる。兵庫県では適用対象地域がさらに増える予定で、感染が急速に広がっている関西でも対策が急がれている。

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知事は「必要性感じられない」

 奈良県では15日までの直近1週間の新規感染者数(人口10万人当たり)が40・2人。国の指標で最も深刻な「ステージ4」(感染爆発)の基準(25人)を大幅に上回る。専用病床の使用率も71・5%と逼迫(ひっぱく)し、県は15日、改正感染症法に基づく全国初の病床確保要請を県内の全病院に実施した。西村康稔経済再生担当相は16日、奈良県について「まん延防止措置を講じてもおかしくない状況だ」と危機感をあらわにした。

 だが、荒井正吾知事はこれまで「必要性や実用性が感じられない」と述べ、まん延防止措置に慎重な姿勢を見せてきた。背景には、まん延防止措置は営業時間短縮要請をはじめ、飲食の場面への対策が中心であることが挙げられる。

 県によると、奈良県では「第4波」において飲食店でのクラスター(感染者集団)発生は確認されていない。約1500店が集中する奈良市で3月以降、従業員らの感染が散発的に起きているのにとどまる。県が3月1日~4月5日の新規感染者594人を分析したところ、感染ルートが判明した61人のうち75%の46人が大阪での感染だった。

 荒井知事は「奈良には大きな繁華街はなく、早く閉まる店も多い」と時短要請の効果は乏しいとみている。ただし、こうした判断には異論もある。奈良市の仲川げん市長は6日、市民の一定数が飲食店で感染したと推定されるとして、まん延防止措置の適用を政府に求めるよう荒井知事に要請した。県は今後、奈良市と協力して飲食店の感染状況を調査するとしている。

兵庫県庁 拡大
兵庫県庁

兵庫は10市町に適用対象地域拡大

 5日から神戸、尼崎、西宮、芦屋の4市でまん延防止措置が適用されている兵庫県。感染拡大に歯止めが掛からず、22日から明石、伊丹、宝塚、川西、三田の5市と猪名川町の計10市町に拡大する。期間はすべて5月5日まで。

 15日までの直近1週間の新規感染者数(人口10万人当たり)は県内全体で44・6人となっており、奈良県より高い。14日までのデータでは明石市は60・8人と兵庫県内最多で、宝塚、三田両市も52・6人と県全体を上回る。3月31日までの1週間(11・7~17・7人)よりも3~4倍と急速に増えた。明石市では、まん延防止措置で飲食店の営業時間が午後8時までに短縮された隣の神戸市から客が流れ込み、感染を広げた可能性が指摘されている。

 県内で15日時点の病床使用率は78・1%。井戸敏三知事は15日の記者会見で「医療体制は危機的で、県民の行動を変えてもらわないといけない。(まん延防止措置の適用から2週間となる)19日以降の状況を見極め、次の段階の措置を取るか判断したい」と述べた。

 京都府は16日、まん延防止措置が適用されている京都市に限らず、府内全域の学校現場で新たな感染防止策を要請することを決めた。大学などには、キャンパスに一度に入る学生数を通常の50%以下に抑えるよう要請。中学・高校などにはクラブ活動を原則、2時間以内に制限するよう求める。西脇隆俊知事は「若者から家庭、職場への感染が拡大している」と理由を説明。一方、大阪府の吉村洋文知事が要請を検討している3回目の緊急事態宣言については「中身はまん延防止措置と変わらない」と否定的な見解を示している。【久保聡、井上元宏、矢倉健次】

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