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Gender×JAPAN

東京五輪を前に次々と明らかになった日本の深刻なジェンダーギャップ。意識のアップデートのために何が必要?

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日本企業の女性役員登用はなぜ進まない? 経団連委員長を直撃

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経団連=東京都千代田区大手町1で、高添博之撮影
経団連=東京都千代田区大手町1で、高添博之撮影

 スイスのシンクタンク、世界経済フォーラムが3月末に発表した男女格差を測る「ジェンダーギャップ指数」で、日本は156カ国中120位(前回121位)とまた低位に甘んじた。原因の一つに挙げられているのが、企業の女性役員の少なさだ。そんな中、経団連が2020年11月、企業の役員に占める女性の割合を30年までに30%以上にする目標を初めて示し、会員企業に賛同を呼びかけている。なぜ今、数値目標を示したのか。日本企業での女性登用が進まない理由は? 目標設定を主導した経団連の柄沢康喜・ダイバーシティ推進委員長(MS&ADインシュアランスグループホールディングス会長)を直撃した。【聞き手・古屋敷尚子】

自身の失敗から得た教訓

 ――日本企業の現状をどう見ていますか。

 ◆女性活躍推進法ができる前の14年、経団連は会員企業に女性の役員と管理職の登用のため、自主行動計画を示すよう呼びかけ、約600社が応じました。その効果もあり、12年に6・9%だった女性管理職の比率は19年に10%を超え、1%台だった上場企業の女性役員も20年には6%超まで増えました。数字を見ると成果があったと言えますが、ジェンダーギャップ指数の日本の順位は相変わらず低く、圧倒的にスピードが不足しています。

 ――経団連はなぜ今、数値目標を掲げたのでしょう。

 ◆私自身が失敗談と受け止めている経験があるからです。(現在はMS&AD傘下の)三井住友海上火災保険の経営企画部長時代(04~06年)、当時のトップが役員に「各部署から2人ずつ女性部長の候補者を出せ」と指示しました。しかし、女性課長すらまだそれほどいない中で、部長候補なんていないわけですよ。他の役員らに言われて、僕がトップを「候補者を育成するしくみを作りますから」と説得し、最後はトップも折れたのですが、その際に「君たちは絶対やらないよ」と言われました。「失礼な」と思い、人事部門に女性部長候補の育成を見据えた異動をするよう頼みました。

 ところが、5…

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