日米首脳会談、52年ぶりの台湾情勢明記 周辺国に与える影響は

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バイデン米大統領(左端)と首脳会談に臨む菅首相(右端)=ホワイトハウスで2021年4月16日、AP
バイデン米大統領(左端)と首脳会談に臨む菅首相(右端)=ホワイトハウスで2021年4月16日、AP

 菅義偉首相とバイデン米大統領の初の日米首脳会談で、1969年の首脳会談以来52年ぶりに台湾情勢が共同声明に明記された。会談の結果をどうみるか。笹川平和財団の渡部恒雄上席研究員と米ワシントン・カレッジのアンドリュー・オロス教授(政治学)に話を聞いた。

台湾言及、日本にとっては覚悟が問われる判断

 バイデン米政権は世界秩序の再構築やグローバルな課題への対応において、同盟国やパートナー国との協力を重視している。最初の対面での首脳会談相手に日本を選んだのは、既存の国際秩序に挑んでいる中国と最前線で向き合い、積極的に地域協力を進めてきた国だからだ。米国において日本の位置付けが上がり、その分、日本の責任も重くなったと言える。

 首脳レベルで南シナ海の航行の自由や台湾海峡の平和と安定の重要性を確認したのは、中国の冒険主義に抑制を期待してシグナルを送る意味があった。アジアの秩序を安定させたいと考えている他の国々の気持ちも代弁した格好だ。従来、米国も日本も、台湾について公に言及すると中国を刺激し、むしろ不安定化の要因になるとして避けてきた。今回は、表明しない方が中国の挑発的な行動に対して無責任で危険なことだと認識したのだろう…

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