連載

北陸ひと模様

北陸の各県でさまざまな活動に取り組む人を紹介します。

連載一覧

北陸ひと模様

朝日町の藍染め作家 山本さとみさん(49) 思い出の地、今年も種まく /富山

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
種から育てた藍で染めた作品を持つ山本さとみさん=朝日町笹川で2021年4月14日午後0時19分、砂押健太撮影
種から育てた藍で染めた作品を持つ山本さとみさん=朝日町笹川で2021年4月14日午後0時19分、砂押健太撮影

 北アルプス・剱岳を望む朝日町で、自ら種から育てた藍を使って藍染めのシャツやスカート作りなどを手がける「きせつの手しごと季生(きしょう)」を営む。工房の名前は富山で出会った登山家の夫に由来する。夫は11年前にヒマラヤで消息を絶ち、帰って来ない。雄大な自然に魅了され、二人で移り住んだ大切な土地に根を張り、今も自分らしい藍染め製品を生み出そうと模索する。

 富山とのつながりは日本各地を転々として暮らしていた20代後半ごろ、知人の紹介を受けて剱岳で働き始めたのがきっかけだ。夏山シーズンに山岳警備隊などが常駐する山小屋で、食事の世話を中心に約7年間働いた。このころ季生(としお)さんと出会い、結婚。「海も山もあって、いいところ」と季生さんが探してきた朝日町の築約80年の古民家に二人で暮らし始めた。

この記事は有料記事です。

残り902文字(全文1249文字)

あわせて読みたい

マイページでフォローする

この記事の特集・連載
すべて見る

ニュース特集