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時代の風

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菅政権の統治機構 幕末思わせる機能不全=藻谷浩介・日本総合研究所主席研究員

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=玉城達郎撮影
=玉城達郎撮影

 放射性物質のトリチウムを含む「処理水」のタンクが、東京電力福島第1原発の構内を埋め尽くしつつある。現政権は、2年後をめどに、これを国の排出基準の40分の1を下回る水準に薄めて海に流すこととした。

 「処理水」は、放射線で汚染された冷却用の水や地下水を、多核種除去設備(ALPS)に通し、トリチウム以外の放射性物質を取り除いたものだという。残るトリチウムは自然界にも普通に存在する物質で、体内に入っても蓄積されずに排出され、実際に日本や中国や韓国を含む世界中の原発からも、日々海洋に放出されている。だからこそ菅義偉首相は、同原発訪問の際、東電側との間で「処理水を飲んでいいのか」とのやりとりを交わした。しかし、実際には飲まなかった。なぜか…

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