夏に向けてさらなる注意を 盗撮の検挙数、前年の1.6倍 千葉

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千葉県警本部=信田真由美撮影 拡大
千葉県警本部=信田真由美撮影

 千葉県内での盗撮事件の検挙数が増加しており、2020年は前年に比べて1.6倍に膨れ上がった。背景には盗撮の増加に対応し、20年7月に改正県迷惑防止条例が施行され、規制場所が拡大されたことなどがある。県警は「気温が高くなると薄着になり、盗撮が増加する心配がある」として注意を呼びかけている。【長沼辰哉】

 高性能なカメラを搭載したスマートフォンの普及などに伴い、盗撮が容易に行えるようになり、全国的に検挙数も増加している。警察庁の統計によると、10年の盗撮事件の検挙数は1741件で、19年は2倍以上の3953件になった。70%以上はスマートフォンによる盗撮だった。

 盗撮そのものを禁止したり罰したりする法律はなく、都道府県の迷惑防止条例などによって取り締まりが行われている。県内でも県迷惑防止条例で盗撮事件が摘発されてきた。

 これまで同条例は、盗撮を規制する場所を電車内や公園など「公共の場所・乗り物」に限定していた。しかし、スマートフォンの普及やカメラの小型化で対象外だった学校や商業施設のトイレなどでも被害が広がっていた。盗撮行為があっても「公共の場所」の定義が壁となるケースもあり、刑法の建造物侵入などで立件することもあった。

 県は20年3月に同条例を改正し、規制場所に、銭湯の浴場や脱衣場▽海水浴場やプールの更衣室▽駅や公園、学校などのトイレ▽ホテルや民宿の客室▽住居内の浴室、トイレ、寝室など――衣服を着けない状態でいる場所や住居を追加。学校や学習塾の教室▽会社の事務室▽カラオケボックスやマンガ喫茶の個室▽タクシーや貸し切りバス、スクールバスなど――不特定もしくは多数の人が利用、出入りする場所や乗り物も対象に加えた。

 また、抑止効果を高めるため罰則も強化し、改正前は「6カ月以下の懲役または50万円以下の罰金」だった撮影した場合の罰則を、「1年以下の懲役または100万円以下の罰金」に引き上げた。条例は同年7月に施行された。

 県警によると、19年に90件だった検挙数は20年は148件に増加しており、県警生活安全総務課の担当者は「規制場所が拡大したことで取り締まりやすくなる。検挙数が多くなることで抑止効果が上がることも考えられる」と話している。

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ステッカーをデザインをした小林祐太巡査=千葉県浦安市入船1のJR新浦安駅駅前広場で2021年4月12日午後2時30分、長沼辰哉撮影 拡大
ステッカーをデザインをした小林祐太巡査=千葉県浦安市入船1のJR新浦安駅駅前広場で2021年4月12日午後2時30分、長沼辰哉撮影

 千葉県警は12日、盗撮を含む若年層の性暴力被害を予防するため、JR新浦安駅前広場(浦安市)で、チラシや性犯罪被害者を支援する団体が用意した防犯グッズなどを約500セット配布した。また新たに作成した「盗撮被害防止ステッカー」をお披露目した。

 ステッカーは黄色に黒字で「盗撮センサー作動中」と書かれており、脱衣所やエスカレーターなど被害の多い場所などを図案化した。被害の多い場所に張ってもらい、注意を促す狙いがある。デザインした県警浦安署地域課の小林祐太巡査は「どういう場所で盗撮被害が多くあるかを知ることが防犯につながるので、ステッカーを見て意識を高めてほしい」と話した。

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