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2021衆参補選・再選挙

4月25日投開票予定の衆院北海道2区補選と参院長野選挙区補選、参院広島選挙区再選挙を紹介します。

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「政治とカネ」にしらけムード? 期日前、出足鈍く 参院広島再選挙

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広島県選挙管理委員会の「だまっとれん。」のキャッチコピーで参院広島選挙区再選挙への投票を呼びかける広島電鉄の「花電車」=広島市西区で2021年4月19日午前10時29分、池田一生撮影 拡大
広島県選挙管理委員会の「だまっとれん。」のキャッチコピーで参院広島選挙区再選挙への投票を呼びかける広島電鉄の「花電車」=広島市西区で2021年4月19日午前10時29分、池田一生撮影

 公職選挙法違反で有罪が確定した河井案里元参院議員の当選無効に伴う参院広島選挙区再選挙(25日投開票)で、投票率の低下が懸念されている。期日前投票の出足が鈍いほか、前回選を巡る大規模買収事件を受け「政治とカネ」が最大の争点になったことで、有権者の間にしらけムードが漂うと感じる関係者もいる。新型コロナウイルスの感染再拡大の影響もあり、選管や陣営は危機感を募らせている。

 広島県選挙管理委員会は今回、投票所での「密」を避けるためにも、期日前投票の積極利用を呼びかけている。だが、19日発表の中間集計では、9日からの10日間で投票を済ませたのは、2019年7月の前回参院選の同時期に比べて3分の2にとどまる。前回の最終投票率は過去2番目に低い44・67%だった。

投票率の比較 拡大
投票率の比較

 有権者の関心を高めたい県選管だが、再選挙では通常選挙にはない制約がある。国からの選挙執行委託費は通常選挙の3分の2の約1000万円。さらに、通常選挙時に全国共通で配布される啓発ポスターやチラシもない。新型コロナ対策で、ポケットティッシュの手渡し配布など街頭での啓発を見送るなど、思うような呼びかけができない状況だ。

低投票率回避へ両陣営必死

 与野党対決の構図で横一線の激戦を繰り広げる陣営も、それぞれの事情で投票率を上げようと必死だ。

 立憲民主、国民民主、社民各党の県組織などで作る政治団体「結集ひろしま」から出馬し、3党の推薦を受ける宮口治子氏(45)陣営にとっては、投票率アップは無党派層の取り込みに直結するほか、支持基盤の連合票を固めることにもつながる。

 立憲の枝野幸男代表は18日、同県呉市での街頭演説で、人気アイドルグループ「欅坂(けやきざか)46」の「もの言わぬ大衆」を意味するデビュー曲「サイレントマジョリティー」を引用しながら、「必ず投票所に足を運び、意思を1票に託してほしい」と訴えた。

 自民党公認で公明党が推薦する西田英範氏(39)陣営は、これまで組織戦の中心を担ってきた岩盤支持層までもが投票に行かなくなるのではと強い危機感を持っている。自民県連関係者は「市議選や県議選などで党候補を支えてきた古参の支持者の中ですら『今回は自民にも野党にも入れない』と公言する人もいる」と嘆く。県連会長の岸田文雄前政調会長は18日、広島市内で行った演説で「多くの人が冷めた目で見ている。無関心であれば2議席すべてが取られてしまう」と投票を呼びかけた。

 コロナ下で行われた他の選挙はどうか。参院選と同様に県全域が選挙区となる知事選では、今年行われた山形▽岐阜▽千葉▽秋田▽福岡――の5選挙のうち、福岡を除いて期日前投票率が前回選を上回った。

 投開票まで残り1週間を切った。選管は最後まで投票率アップへの働きかけを続ける。

 参院広島再選挙には両氏のほか、無所属新人の佐藤周一氏(45)▽無所属新人の大山宏氏(72)▽無所属新人の玉田憲勲氏(63)▽NHK受信料を支払わない方法を教える党新人の山本貴平氏(46)が立候補している。【賀有勇、小山美砂、池田一生】

【2021衆参補選・再選挙】

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