経口中絶薬、国内初の承認申請へ 安全性、価格、運用… 期待と課題

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経口中絶薬として各国で流通しているミフェプリストン(「MF」の刻印があるもの)とミソプロストール(「ML」の刻印があるもの)=大須賀穣・東大教授提供
経口中絶薬として各国で流通しているミフェプリストン(「MF」の刻印があるもの)とミソプロストール(「ML」の刻印があるもの)=大須賀穣・東大教授提供

 人工妊娠中絶ができる経口中絶薬について、英国の製薬会社ラインファーマが、年内にも日本で薬事承認を申請する見通しとなった。認められれば中絶薬として国内初となるが、欧米では20年も前から本格的に使われている。一方、薬価や中絶の実施方法など運用面で課題もある。【中川聡子】

93・3%の確率で中絶が可能に

 「副作用がほとんどなく極めて安全。医師による外科処置なしに、女性が主体的に中絶をおこなえるようになる」。中絶薬の治験に参加する東京大の大須賀穣教授(産婦人科学)はこう期待する。

 日本での中絶はこれまで、都道府県医師会が指定する母体保護法指定医の外科手術によって行われてきた。妊娠12週未満の初期中絶では、子宮内の内容物(胎児、胎盤など)を金属製の器具でかき出す「そうは法」と、ストロー状の器具で吸い出す「吸引法」が併用されている。厚生労働省によると、中絶手術は2019年度で15万6430件実施されたという。

 薬による中絶は、…

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