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愛知、カラオケ設備の自粛要請 協力金1日1万円 営業継続の店も

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「まん延防止等重点措置」期間が始まり、休業のため店内を清掃するカラオケ喫茶店主の佐藤正代さん=名古屋市西区で2021年4月20日午前11時49分、兵藤公治撮影 拡大
「まん延防止等重点措置」期間が始まり、休業のため店内を清掃するカラオケ喫茶店主の佐藤正代さん=名古屋市西区で2021年4月20日午前11時49分、兵藤公治撮影

 新型コロナウイルス対策として緊急事態宣言に準じた対応が取れる「まん延防止等重点措置」の適用が20日、愛知県で始まった。県は期間中、カラオケ設備の利用自粛を要請し、協力店舗に1日1万円を独自に支給する。名古屋市内のカラオケ喫茶では、要請通り自粛する店がある一方、「1万円では少ない」と営業を継続する店もあり、対応が分かれた。

 「感染防止対策のため、5月11日まで休ませて頂きます」

 午前11時半、名古屋市西区の住宅街にある「カラオケ喫茶ふれあい」の店主、佐藤正代さん(81)は、休業を知らせる手書きの紙を店のドアに張った。コロナ禍で店を休業するのは、2度の緊急事態宣言に続き、これで3度目だ。「常連客には電話で伝えたんですが……。感染者が増えているし仕方ないですよね」

 同措置期間中(20日~5月11日)、県は対象地区となる名古屋市の全飲食店の営業時間を午後8時まで、他の県内自治体の飲食店は午後9時までに短縮するよう要請。県はこれとは別に、日中のみの営業で時短要請対象外のカラオケ店について、カラオケ設備の利用自粛を要請している。飲食店の営業許可がないカラオケ店も、カラオケ自粛に応じれば、時短要請に応じた飲食店と同額の協力金が支払われる。

 佐藤さんの店は開業して30年。店内には2人掛けのソファが六つとカラオケ設備を置いたステージがある。コロナ禍以前は満席の日が続き、市外から来る常連客も高齢者ばかり。これまで検温や消毒、マイクのカバーなど感染対策をした上で営業を続けてきた。「この1年は客が来ても1日1人か2人ですよ」。多い時は1カ月で100万円あった売り上げも数万円に落ち込み、年金と貯金を取り崩しながら生活している。

 いつ店をたたもうかと思いながらも、常連客からの「体が続く限り店を営業してほしい」という声に応え、細々と店を続けてきた。喫茶のみでの営業は考えておらず、佐藤さんは「窓もないし、コーヒーを飲むだけでこんな所には来ないでしょう」とこぼす。

飛沫(ひまつ)防止のアクリル板やマイクカバーなどの感染防止対策を施して営業を続けるカラオケ喫茶=名古屋市港区で2021年4月20日午後1時29分、兵藤公治撮影 拡大
飛沫(ひまつ)防止のアクリル板やマイクカバーなどの感染防止対策を施して営業を続けるカラオケ喫茶=名古屋市港区で2021年4月20日午後1時29分、兵藤公治撮影

 一方、名古屋市港区で18年営業を続けるカラオケ喫茶は、この日も正午から営業を始めた。午後1時半、常連客の女性(80)は店内で昼食を終えると、マスクを着けたまま、おはこの演歌を披露した。「ほかに行く所もないし、歌うのが毎日の楽しみ。歌うことで元気になる」。店内のカウンターには、1席ごとにアクリル板が立てられ、マイクと手の消毒液がそれぞれ置かれていた。マイクのカバーは客ごとに取りかえ、店のドアは換気のため開けたままだ。

 「感染対策を徹底してきた」と言う女性店主(70)は、協力金よりもカラオケの利用継続を選択した。「1日1万円では少ない。絶対にだめと言われたらやめるしかないが、食事だけでは商売にならないです」【酒井志帆】

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