仏ENA廃止 庶民の批判くみ上げ、多様性模索 吉田徹・同志社大教授(比較政治学)

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 ENAは1945年の創設以来、卒業生のエリート同士のネットワークが政官財界に広がり、国家としての政策の機動性やトップダウンの意思決定の早さ、効率性などを担保してきた。一方で、70年代の経済停滞期以降は国家運営に批判が高まり、ENA生の同質的な出自や体質が、庶民とかけ離れてしまったことも問題になった。

 格差是正などを求める2018年秋からの「黄色いベスト運動」は、庶民のエリートに対する反乱でもあり、マクロン氏によるENA廃止案は、その声をどう受け止め、制度的にどう取り込んでいくのかを考える中で出てきた。一部の恵まれた層によるエリートの再生産が進んでいることへの危機感の表れと言える。

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