フジの外資規制違反は「おとがめなし」 東北新社との差はなぜなのか

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インタビューに答える西土彰一郎・成城大教授=東京都世田谷区の成城大で2021年4月15日午前11時35分、村尾哲撮影
インタビューに答える西土彰一郎・成城大教授=東京都世田谷区の成城大で2021年4月15日午前11時35分、村尾哲撮影

 消化不良のもやもや感だけが募る。フジテレビを傘下に置くフジ・メディア・ホールディングス(HD)が放送法の外資規制に違反していたのに、総務省が「おとがめなし」で幕引きを図ろうとしている件だ。一方で、同じく外資規制に違反し、菅義偉首相の長男による総務省幹部への接待が問題化した東北新社の子会社に対しては、武田良太総務相の職権で事業認定を取り消すという異例の厳罰が下り、対応の違いが際立った。放送と行政の不透明な関係は、このままでいいのか。メディア法に詳しい憲法学者、西土彰一郎・成城大教授に聞いた。【聞き手・村尾哲】

東北新社は「スケープゴートにされたのでは」

 ――総務省は、フジ・メディアHDが総務省に外資規制違反を報告した2014年当時、すでに違反状態を解消していたため処分を見送ったと説明し、対応を協議した当時の記録も「残っていない」としています。一方、東北新社は17年に違反に気づかないまま認定を受け、その後、違反を解消していましたが、今回取り消し処分になりました。違反解消前に総務省に報告したと主張していますが、総務省は「記憶がない」と否定しています。経緯や処分の基準が不透明で、恣意(しい)的な印象が否めません。

 ◆地上波で影響力の強いフジ・メディアHDに比べ、衛星波の東北新社は菅首相の長男が関わった接待問題も絡んでおり、世論の反発を収めるために…

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