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学術会議任命拒否

日本学術会議が推薦した新会員候補6人を菅首相が任命しなかった。極めて異例の事態の背景や問題点を追います。

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任命拒否の撤回求める声明決定へ 学術会議総会始まる

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新会員の任命拒否問題に揺れる日本学術会議=東京都港区で2020年10月1日、岩崎歩撮影 拡大
新会員の任命拒否問題に揺れる日本学術会議=東京都港区で2020年10月1日、岩崎歩撮影

 日本学術会議(梶田隆章会長)の会員が参加する総会が21日午前に始まった。23日までの会期中、組織改革の方針についてまとめた報告書案を審議。また、菅義偉首相が明確な理由の説明なく会員候補6人の任命を拒否していることに対し、「首相は推薦に基づき任命することが法により義務づけられている」として、速やかに任命を求める声明もとりまとめる。総会の冒頭、担当大臣として出席した井上信治・科学技術担当相は「できることから改革を進めてもらうことを期待している」と話した。任命拒否問題については「懸念を持たれていることは理解している」と述べるにとどまった。

 学術会議は昨年10月の総会で、6人の任命と理由の説明を求める要望書を決定。今年1月の幹事会でも、総会までに6人の任命を求める声明を出した。しかし首相側から返答はなく、今回新たな声明を出すことにした。梶田会長ら執行部が総会に提案した声明案では、「十分な説明のないまま定数210名に対し欠員6名という法の定めを満たさぬ状態が続くならば、本会議の独立性を侵す可能性があるといわなければならない」と指摘。「仮に任命を見送る場合は、候補者を適格でないとする理由を示す責任がある」とした。

 井上氏は任命拒否問題をきっかけに、組織改革を検討するよう学術会議に要請している。総会では執行部が中心となってとりまとめた改革の報告書案を審議し、22日にも決定して井上氏に提出する。学術会議は内閣府の特別の機関。井上氏は国からの独立も含めて検討するよう要望していたが、報告書案では現行の組織形態が最も望ましいとする見解を示している。

 総会は学術会議の最高議決機関で、春と秋の年2回、開催されている。今回は新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、オンラインを併用して行われた。【池田知広、岩崎歩】

【学術会議任命拒否】

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