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度重なる時短要請 「音を止めるな」走り続けるライブハウス

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感染拡大防止のためビニールで細かく仕切られた店内で、リハーサルを行うシンガー・ソングライターの聞間拓さん=横浜市中区の音楽酒場SARASVATHI弁天で2021年4月13日、中嶋真希撮影
感染拡大防止のためビニールで細かく仕切られた店内で、リハーサルを行うシンガー・ソングライターの聞間拓さん=横浜市中区の音楽酒場SARASVATHI弁天で2021年4月13日、中嶋真希撮影

 コロナ禍での度重なる営業時間短縮要請や休業要請に苦しむライブハウスが、生き残りの道を模索している。何年も全国のライブハウスを回ってきたシンガー・ソングライターの聞間拓(ききま・たく)さん(42)は「音楽が鳴るのを止めちゃいけない」と支援を続けてきた。聞間さんが定期的にライブを行う横浜のライブバーも、配信機材をそろえ、客を入れなくても音楽が届けられるように走り続けてきた。もがきながらも前に進もうとする現場の声を聞いた。【中嶋真希/デジタル報道センター】

 4月13日、横浜・関内にある、ライブを見ながらお酒や食事が楽しめる「音楽酒場SARASVATHI弁天」を訪ねた。この日はちょうど聞間さんの弾き語りライブがあり、リハーサルの真っ最中だった。「毎日のようにいろんな店に行ってライブをやっています。個人経営でがんばっている小さなライブハウスやライブバーが多くて、時短営業の影響は大きいですね。午後8時に閉店するには、7時半過ぎには音を止めないといけない。普通だったらその時間に始まるのに」とため息をつく。まん延防止等重点措置の適用で東京都内のライブの終了時間が午後9時から8時に繰り上げられた際も、開演時間の変更とキャンセル対応に追われた。「でも、仕方ないことだから。お客さんが一人でも入るなら、やらないよりもやったほうがいい」

 店は通常は18席あり、以前は立ち見客が出ることもあったが、新型コロナウイルスの感染拡大以降はソーシャルディスタンスを保つため、客を8人に絞っている。来られない人のために、ライブは動画投稿サイト「ユーチューブ」でも配信する。無料で見られるが、コメント欄で配信チケットの購入もでき、店と出演者の収入になる。

 聞間さんの前には、…

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