「ぎりぎりまで悩んだ」愛媛知事が涙の陳謝 松山市の聖火リレー中止

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聖火リレーが取りやめとなり、セレモニーで涙を流す愛媛県の中村時広知事(手前)=松山市の松山城城山公園で2021年4月21日、藤井達也撮影 拡大
聖火リレーが取りやめとなり、セレモニーで涙を流す愛媛県の中村時広知事(手前)=松山市の松山城城山公園で2021年4月21日、藤井達也撮影

 新型コロナウイルスの感染拡大のため、松山市での東京オリンピックの聖火リレーは、公道での実施が見送られた。大阪府(13、14日)に続く判断だったが、代替策として公園内を走った大阪とは異なり、ランナーが走らない初のケースとなった。松山市内で21日に開かれたセレモニーでは、聖火リレーの中止を決めた中村時広・愛媛県知事が、ランナーに走る機会を与えられなかったことを涙ながらにわびる一幕があった。

 中村知事はあいさつの冒頭から「走るのを楽しみにしていた皆様にその機会を与えることができず、すみませんっ」と感極まって泣き出し「ぎりぎりまで悩んだが、人の命を守ることが最大の使命とリレー中止を決めた」と理解を求めた。「公道リレーの機会が与えられなかったこと、それを楽しみにしていた市民の皆さんにも機会を提供できなかったこと、深くおわび申し上げます」と改めて陳謝しつつ、「日本で唯一の厳粛な聖火リレーとなり、本当に感動した」とも語った。

 松山市内を走る予定だったランナーたちは、今回の事態を神妙な思いで受け止めた。スポーツクライミング日本代表の大政涼さん(18)=同市=は「走ることの中止は残念だったが、セレモニーを開いていただけただけでも本当によかった。知事も悔しかっただろう。コロナが早くなくなればよいと思った」。同市出身で、聖火皿に点火したアテネオリンピック女子マラソン5位入賞の土佐礼子さん(44)も「知事が一番残念な気持ちなんじゃないか。本当に責任感が強い知事なので、(知事の判断を自分は)受け止めている」と話した。【斉藤朋恵、遠藤龍】

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